“GWはインドア派”という人におススメ! 美容から脳にまで効く噂のココナッツオイルでヘルシー習慣

健康・美容

公開日:2015/4/28

 昨年テレビで紹介されて以来、ロングセラーのブレイク食材となったココナッツオイル。もともと、スローフード愛好家やベジタリアンの間でブームとなっていたのが、道端ジェシカや山田優などの美容セレブが愛用しだし、メディア露出が激増しました。

 高級志向のスーパー成城石井では昨夏、オリジナル商品「ココナッツジャム」を発売するや、限定2万4,000個が秒殺でSOLD OUT。今やココナッツオイルに関する関連書籍は、50点以上も出版されるという勢いです(2015年1月21日『健康産業新聞』1561号 より)。

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 一時はAmazonでも入荷待ちでしたが、そろそろスーパーでもサクッと入手できる気配あり。そこでココナッツオイルには実際どのような効能があるのか、『免疫力・脂肪燃焼・美髪・美肌—話題の油のすべて 今すぐ使いたい!ココナッツオイル』(荻野みどり/小学館)からひもといてみたいと思います。

ココナッツオイルは吸収率が高く太りにくい!

 本書は、ココナッツオイルほか有機無農薬食品を輸入する「ブラウンシュガーファースト」のオーナー・萩野みどりさんによる、プロの売り手目線のココナッツオイルの知識本。ココナッツの産地を訪れ、その製法にも触れています。予防医学に力を入れる医師の解説も盛り込まれており、それによると、ココナッツオイルは消化吸収率が高く燃焼しやすい、中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)が豊富であるため、食べても極めて太りにくい油であるとのこと。摂取後すみやかにエネルギーとして使われるので、基礎代謝もアップ。すでについてしまった体脂肪も燃えやすくするというから驚きです。

ケトン体が脳を活性、認知症の予防&改善効果も!?

 実はココナッツオイルが世界的に注目を集めるきっかけとなったのは、アルツハイマー予防との関係性。これまでアルツハイマー病は不治の病とされてきました。アルツハイマー病になると脳の神経細胞が損傷し、主要なエネルギー源であるブドウ糖を使うことができない“ガス欠”状態となり、さまざまな認知障害を引き起こします。しかしココナッツオイルの主成分である中鎖脂肪酸は、脳のエネルギー源となるケトン体を生成することで症状を改善、脳の機能を助けてくれます。ココナッツオイルは、脳の活動をサポートするブレインフードとも言えそうです。

体のサビを抑えてくれる、食べる美容液

 さらに、ココナッツオイルにはアンチエイジングに効果があるとされるビタミンEが含まれるため、体内のサビを作る酸化ストレスを抑制する働きが。産婦人科医によれば、ココナッツオイルには女性ホルモン様作用があるため、女性ホルモンのバランス調整効果も期待できるとのこと。

摂取の目安は1日大さじ2~3杯

 そんなミラクルな力を秘めたココナッツオイルは、最初は1日に小さじ1~2杯。慣れてきたら、大さじ2~3杯くらい摂取すると効果的だそう。著者の荻野さんによれば、まずは美容目的よりも、“体が元気になる”という部分を入り口にしてほしいとのこと。体によい油を摂る習慣をつけることで内側から健康になり、その結果として、脳や肌にもなんらかのうれしい変化が表れるのがあるべき順番だというのは、納得です。

選ぶポイントは“オーガニック認証マーク”

 ココナッツオイルの選び方の目安として、荻野さんは国が認定している「オーガニック認証マーク」取得商品をすすめています。これは、化学肥料や農薬を使わずきちんと衛生管理された証のマークで、代表的なのは「有機JAS」と「USDA ORGANIC」。ふだんラベルはスルーな方でも、よく見て選んでみてください。

 本書を読み、紹介されていたおすすめ商品の中から、とあるエキストラヴァージンココナッツオイルを取り寄せてみました。簡単レシピを参考に、まずは室温で個体化したココナッツオイルをバゲットに塗ったところ、いつものバゲットが島の果実を思わせる甘く常夏なフレーバーに包まれ、なにやらふんわりと上品な味わいになりました。

 お湯で溶かしてヨーグルトに混ぜ込んでみても、やっぱりどことなく風味が違います。みそ汁を飲む直前に、ひとたらししたら、なんとなくやさしい味わいになりました。勢いづいて思わずお菓子を焼こうかと思いましたが、それは本末転倒なので思いとどまりました。これでジワリジワリと体重が落ちたら言うことナシです。

 塗る、つける、たらすと手軽に試せるので、GWはおひとりさま予定でインドア派になりそうだという方はぜひ、ココナッツオイルを取り入れた健康的な食ライフを試してみてください。

 これがココナッツの実。置いておくと自然に芽を出し、成長してココヤシの木になるのだとか。

成熟したココナッツの内側には、白く肉厚の胚乳が。ここから抽出されたものがココナッツオイルに。

温めて液状になったココナッツオイルに塩を少々、蒸し野菜のホットドレッシング。

文=タニハタマユミ

※画像はすべて本書より転載