とにかく観ないと損! 「宝塚入門本」ランキング ベスト10

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/20

 総勢約400名、未婚女性だけで構成されている宝塚歌劇団。団員たちは、「タカラジェンヌ」の愛称で親しまれ、熱狂的なファンが多いことでも知られる。そんな「宝塚」は、気になるけど観に行くにはハードルが高いとお思いの方もいるだろう。
そこで今回は、幼少期から宝塚歌劇団に触れて育ち、現在演劇ジャーナリストとして活躍中の中本千晶さんに、「宝塚入門本」10冊をランキング形式で紹介してもらった。

■第1位 『宝塚歌劇 華麗なる100年

朝日新聞出版/編 朝日新聞出版 1600円(税別)
『朝日新聞』『アサヒグラフ』に掲載された宝塚関連の記事のスクラップを収載。トップスター、トップ娘役だったOGたちのインタビューも掲載され、宝塚歌劇のあゆみを堪能できる。

■第2位 『宝塚式「ブスの25箇条」に学ぶ「美人」養成講座

貴城けい 講談社+α文庫 600円(税別)
宝塚歌劇団内に貼られていた「こんなことをしたらブスになる」という25項目を、元宙組トップスターの著者が解説。宝塚の精神がわかる。職場、就活、恋愛に役立つと評判に。

advertisement

■第3位 『宝塚歌劇検定 公式基礎ガイド2011

宝塚歌劇検定委員会/編 阪急コミュニケーションズ 2381円(税別)
かつて開催されていた、宝塚歌劇検定の受験者向けの公式ガイドブック。用語解説、歴史、スターたちのプロフィール、作品データなどが記載されている、宝塚ファン必携の一冊。

■第4位 『ヅカメン! お父ちゃんたちの宝塚

宮津大蔵 廣済堂出版 1300円(税別)
女性ばかりの宝塚を支える男たち=“ヅカメン”の姿を題材にしたオマージュ小説。生徒監、舞台スタッフ、父親や兄弟と、タカラジェンヌたちが織りなす人間ドラマが感動を呼ぶ。

■第5位 『すみれの花咲くガールズ』(1巻)

朱良観 小学館ビッグC 630円(税別)
タカラジェンヌを目指す女子高生が主人公の青春マンガ。少女は、宝塚歌劇を愛する男子生徒と出会い……。ランキングの選者・中本さんは、単行本に収載されているコラムを執筆。

■第6位 『タカラジェンヌの太平洋戦争

玉岡かおる 新潮新書 700円(税別)
100年の歴史を持つ宝塚歌劇団は太平洋戦争をも乗り越えた劇団。当時の様子を、証言と資料によって振り返るノンフィクション。昭和史の意外な一面に気付かされることに。

■第7位 『愛と青春のすみれキッチン

宝塚歌劇を愛する会 祥伝社 1200円(税別)
宝塚大劇場楽屋内にある、タカラジェンヌとOGのみが利用できる食堂・すみれキッチン。OGたちへの聞きこみを元に、すみれキッチンで提供される料理のレシピを紹介する。

■8位 『鬼才縦横 小林一三の生涯』(上・下)

小島直記 日経ビジネス人文庫 各900円(税別)
宝塚歌劇団を作った小林一三の前半生を記した伝記。銀行員となるも挫折し、後に証券会社の支配人となる予定だった男が、なぜ歌劇団を作ったのか? その過程に驚かされる。

■第9位 『宝塚読本

中本千晶 文春文庫 562円(税別)
ランキングの選者・中本さんの著書。宝塚歌劇団に対する” よくある疑問”に、中本さんが答えていく。観劇方法、劇団構成などの他、「スターになれる人の条件は?」といったQも。

■第10位 『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか

中本千晶 東京堂出版 1600円(税別)
9位と同じく中本さんの著書。宝塚の花形である男役が、いかにして作られていくのかを探りながら、劇団の魅力や歴史が語られる。中本さんは「ややマニア向け」とコメント。

取材・文=澤井 一(ランキング部分)
『ダ・ヴィンチ』6月号 「その道のプロに聞く! ダ・ヴィンチなんでもランキング」より