円の面積はなぜ「半径×半径×3.14」? 「仕組み」がわかれば算数は面白い!

科学

更新日:2020/5/7

 小学生が嫌いな科目第1位は「算数」なのだそうだ。小学校で習う算数というのは、それぞれが独立した内容ではなく、各学年で習う全ての要素が密接に絡み合って積み重なり、基礎から徐々に高度な問題へと発展していくものなので、もしどこかで1回つまずいてしまうと、もうその先はまったく理解できない、という状態になってしまうのが「嫌い」になってしまう最大の理由だろう。

 算数でつまずきやすいポイントはいくつかあり、「繰り上がり、繰り下がり」「大きな桁の割り算」「分数」「少数」「図形」「割合」「速さの問題」、そして単純な計算問題はできるのに文章題になるとわからない、といったことがあるそうだ。算数が苦手な子たちに共通しているのは「なぜそれがそうなるのか?」という根本がわからないままやり過ごしてしまうことだそうで、その結果、次の段階になった時に「全然わからない!」となって嫌いになってしまうのだ。それはRPGゲームで旅に必須のアイテムを手に入れないまま強敵と戦うのと同じ。そんなの絶対に勝てっこないし、先へも行けないものだ。

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 算数嫌いのまま成長してしまうと、大人になって算数が好きになっていることは稀だ。だから「ねえねえ、これってなんでこうなるの?」と算数の問題について子どもに聞かれても、算数が嫌いなお父さんやお母さんは疑問に答えられない。また子どもがいない人も休みなどで帰省した際、親戚の子に宿題について質問されることがあるから気は抜けない。そんな算数が苦手な人に、神のごとくまばゆい光を放つ素晴らしい本がある。『算数のしくみ大事典』(坪田耕三/新潮社)だ。図や詳しい解説によって算数の「仕組み」をキッチリと解説してくれる。