「ぷしゅー」を自宅で! 今期の人気アニメ『ワカコ酒』のレシピ本が登場!

食・料理

公開日:2015/8/28

 今期のちょっと変わった食アニメ『ワカコ酒』。2分アニメでありながらまったりと進んでいくこのアニメのメインは、“お酒”と“おつまみ”。「おつまみおいしそう!」「お酒飲みたくなった」など視聴者の食欲を刺激する本作は、原作コミックも大人気だ。

 この話の主人公は、お酒が大好きで、ひとりで居酒屋などに行っては飲み食いしているOL「村崎ワカコ」。登場人物はほぼこのワカコのみで、毎回おつまみ1品とお酒を美味しそうに楽しんでいる。

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 そんな『ワカコ酒』に登場するおつまみを集めた、『ワカコ酒レシピブック』(朝日新聞出版)が登場した。本書を見れば、ワカコが“ごほうびの帰り道”に味わったおつまみを自分で作ることができる。「1人で居酒屋はちょっと…」「お酒に合う料理が知りたい!」という人にぴったりの一冊だ。

 今回はそんな『ワカコ酒レシピブック』の中から、相性のいいお酒と共に、いくつかおつまみを紹介しよう。

「海老のアヒージョ」(2巻 P.11~P.16)

お酒:冷えたスパークリングワイン

 “あっつあつのひったひた”のアヒージョを食べに、スペインバルへやってきたワカコ。冷えたスパークリングワインと熱々の海老を楽しみ、最後は残った油にバケットを浸して食べる。作り方は、フライパン(またはアヒージョ用の鍋)にオリーブオイル、にんにく、アンチョビフィレ。オレガノ、黒コショウを入れてふつふつと湧いてきたら、マッシュルームと海老を入れて弱火で火を通す。あとはレモンとパセリを乗せれば完成。白ワインのスッキリとした甘さが、にんにくとアンチョビの効いたオリーブオイルの味と相性抜群! 最後に浸すバケットがまた、幸せの味だ。

「ウニクレソン」(4巻 P.49~P.54)

お酒:ビール

 ウエディングパーティーの帰り、飲み直そうと立ち寄った居酒屋でワカコが見つけたのが、このウニクレソン。広島の名物なのだとか。まずはバゲッドを片面焼いて裏返し、隅に寄せる。真ん中にバターを入れてクレソンを炒め、生うに、醤油を加えてざっと混ぜれば完成。最後にレモンを乗せる。シャキシャキのクレソンと濃厚なウニが見事にマッチしていて、磯の風味がビールの苦みととてもよく合う。バゲットに乗せて食べると、いくらでも食べてしまいそうだ。

豚角煮(4巻 P.21~P.24)

お酒:焼酎ロック

 “濃いものとか刺激がほしい”とギラギラしたワカコが、むぎ焼酎のロックとともに頼んだのが豚角煮。
豚ばら肉(ブロック)の表面をフライパンで焼き、長ねぎ、にんにく、生姜と共に蒸す。そしてさらに、酒、みりん、砂糖、醤油、味噌を加えてじっくり煮込めば完成。楽に作りたい!という人は、焼き目をつけた豚ばら肉とその他の材料を全て炊飯器に入れ、炊飯したあと数時間保温で放置しても美味しくできる。お箸で簡単に切れるやわらかい肉と、とろっとした脂身が焼酎にぴったり。ワカコの言う通り、からしをつけると、よりおつまみ力がアップする。

揚げ出しトマト(1巻 P.109~P.112)

お酒:ポン酒(日本酒)

 創作和食の店が苦手だったワカコをも惹きつけた、揚げ出しトマト。ワカコ曰く、トマトは「そつなく何にでも合ってしまうおりこうさん」。薄力粉をまぶしたトマトに衣をつけて揚げたものに、だし、酒、みりん、しょうゆを煮立たせ、大根おろしを混ぜただしをかける。あとは、あられと刻みのり、万能ねぎを散らせば完成。トマトの酸味とだしの旨みに、さっぱりと大根おろしが合わさってちょうどいい塩梅に。日本酒をちびちび呑みながら交互に味わうのがおすすめ。

 普段お酒をそんなに呑まない筆者は、おつまみは美味しければ何でもいいのでは?と思っていた。しかし実は、組み合わせ1つでこんなにも相乗効果を生み出す。酒と肴は奥が深い。そして26歳でここまで呑み方を分かっているとは、さすが呑兵衛ワカコだ。呑めない人が無理して呑むのは良くないが、本作にはあまりお酒に強くない人でも楽しめる、まったりとした呑み方もいろいろ紹介されている。『ワカコ酒』のアニメや漫画でお酒が呑みたくなったら、まずはこの『ワカコ酒レシピブック』で家呑みからチャレンジしてみよう。

文=月乃雫