9割が未発表作品! 『ビートルズ写真集 ~映画「HELP!」の撮影現場から~』日米同時刊行!

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公開日:2015/9/8

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 ビートルズ主演の映画「HELP!」の制作現場で撮影された貴重な写真を収めた、『ビートルズ写真集 ~映画「HELP!」の撮影現場から~』が2015年9月18日(金)に発売される。若き日の“ジョン”、“ポール”、“ジョージ”、“リンゴ”の4人がおどける姿、疲れきった姿などを収めた同書は、すべての写真が未出版のもの。さらに、その内の9割は未発表の作品となる。

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 撮影を手掛けたのはエミリオ・ラーリ。彼がビートルズに密着し、執念で捉えた作品を収めた同書は、これまでに見たことのない“素顔のビートルズ”が満載だ。

<本文より>
ラーリは考えられるあらゆるポイントから何千枚もの写真を撮った。よりよいアングルを求めて、被写体に可能なかぎり近づき、カメラマンの背後にぴったりくっつき、レスターと助監督の間に入り込んでは、床を這ってシャッターを切った。
彼は4人と一緒に過ごす時間を愛し、雑談をしたり、煙草を吸ったりしながら、隙あらば写真を撮りまくった。「目立たないように心がけ、姿を消すタイミングを知る ことだ」と彼は言う。(略)4人が駐車場へ向かうときも、第2スタジオの廊下で休憩をとるときも、ラーリは後をついていった。そうやって彼は、4人が現場から離れ、ふざけたり、人をからかったりしている様子をうまく写真に収めた。

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 同書の発売に際して、ビートルズ愛好家の藤本国彦はこう語る。

ビートルズの最初の主演映画「A Hard Day’s Night」(邦題:「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」)は、4人の“実像”をありのままに描いた躍動感のある作品として知られている。だが2作目の「HELP!」は違う。映画に出てくる4人は、自然体ではなく、俳優を演じているように映る。
本書は、これまでにほとんど明らかにされていない「HELP!」の貴重な撮影現場を大量に収めた写真集である。エミリオ・ラーリの写真に出てくる4人は、しかしながら映画「HELP!」に出てくる4人とはまるで違う。喩えて言うと、まるで最初の主演映画に出てくる“ありのまま”の4人なのである。たとえば煙草をふかすポールや、女性用のかつらをかぶってピース・サインを決めるジョンなど、撮影の合間に見せるふとした表情を切り取るセンスの良さ。本書の魅力はそこにある。とくに4人の笑顔がいい。ジョン・レノンがこの時期“ヘルプ!”と本気で叫んでいたなんて信じられない。藤本国彦

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撮影:エミリオ・ラーリ
映画の撮影現場の写真を専門に手掛けるカメラマン。これまでに、カルトの名作「バーバレラ」や、フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザー」3部作、マーティン・スコセッシ監督の「レイジング・ブル」など、140を超える作品の現場写真を撮影してきた。

本文:アラステア・ゴードン
ライター、批評家、キュレーター、映画監督と多彩な顔を持ち、これまでに『Spaced Out』や『Weekend Utopia』など多数の書籍を出版。また『ウォール・ストリート・ジャーナル』、『ニューヨーク・タイムズ』、『ニューズデイ』、『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』など、数々の新聞・雑誌の特集記事や寄稿記事を手掛けている。

翻訳:刈茅由美(かるかや よしみ)
1968年、福岡県生まれ。おもな訳書に、『ルーシー・リーの陶磁器たち』、『ジョン・レノン120の言葉』、『1980年12月8日 ジョン・レノンのいちばん長い日』、『ジョン・レノン写真集 In His Life』などがある。

■『ビートルズ写真集 ~映画「HELP!」の撮影現場から~
撮影:エミリオ・ラーリ
本文:アラステア・ゴードン
翻訳:刈茅由美
価格:3,500円(+税)
発売日:2015年9月18日(金)
出版社:ヤマハミュージックメディア