本当に走る!実物大ミニ四駆に新旧ファン興奮

エンタメ

公開日:2015/10/28


 1980年代から90年代にかけて、少年達の遊び心をくすぐってきた「ミニ四駆」。この度、2015年10月18日(日)にまさかの実車版ミニ四駆「エアロ アバンテ」が世界初公開され、東京の「MEGA WEB」特設コースで実際に走行も披露した。当時少年だった30代以降のおじ様方は「あの頃の夢が実現したな…」と喜びと共に昔を懐かしんだ。

 ミニ四駆とは全長約15cmのボディーに、単3乾電池2本と1個のモーターを内蔵して走行するレーシングホビー。プラモデルのように接着剤を使う必要もなく、ただ組み立てるだけ、という手軽さも魅力の一つだ。そして何より実際に動かすことができ、早さも競えるとあって、瞬く間に爆発的な人気を得た。全国規模で公式大会も開催され、「自分の愛車をもって、当時デパートの屋上で胸を躍らせながら参加したな~」と当時を振り返り懐かしむ声も多い。

 また、第一次ブームを後押ししたものとして、『コロコロコミック』で1987年から連載が開始された『ダッシュ四駆郎』も忘れてはならない存在だろう。ミニ四駆好きの熱血少年・日ノ丸四駆郎が、幼い日に父から託されたマシン「ブーメランJr.」を筆頭に、数々のマシンと共にテクニックを駆使して勝ち抜いていく。その姿に憧れた少年も多いはずだ。

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 一旦ブームが収まったかと思いきや、またしても『コロコロコミック』で1994年から連載を開始した、『爆走兄弟レッツ&ゴー』が火付け役となり第二次ブームが到来。「フルカウルミニ四駆」など、これまでとは違う斬新なマシンデザインで、またもや少年の心を掴んでいった。

 さらに時を超え、第1次ブーム世代の少年がやがて親となり、子どもに引き継がれて第三次ブームが到来。2014年に開催された「ミニ四駆ジャパンカップ2014」には、多くの親子連れが参加し、大盛況に終った。さらに『タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆 超速ガイド2015』が発売されたり、声優の森久保祥太郎・徳井青空がメインパーソナリティを務める「レッツ&ゴー!! 情報局Radio Racers!!」も2015年5月よりスタートするなど、ミニ四駆に再び注目が集まっている。

 そんな中での実車化に「むっちゃええやん! 乗りたいわ!」「かっけー! ここまで再現出来てるなら、ぜひあのスピードスケールも再現して欲しい!」と盛り上がりも最高潮に。しかしやはり話題は昔を懐かしむ声がメインのようで、「ミニ四駆のローラーをこれでもかってぐらいに締め付けていたのはいい思い出」「調子に乗ってシャフトのヤキをやりすぎて、カーチャンに怒られたな…」といった声が続出している。

 なお、実車版ミニ四駆「エアロ アバンテ」だが、今後「本物のレーシングカー」を作り上げることを目指し、動力源にはあえてレシプロエンジンを搭載することも検討しているそうだ。「これもカスタマイズ次第で速くなるよな?」「ミニみたいに自分で実車も改造できねぇかな」と、ミニ四駆マスター達のカスタマイズ心に火が付いているようだが、昔デパートで繰り広げられた白熱の試合が、さらに迫力を増して間近で見れる日もそう遠くは無さそうだ。

■『月刊コロコロコミック
価格:500円~550円(税込)
発売日:毎月15日頃
出版社:小学館