大人女子をも魅了! 『スキップ・ビート!』敦賀蓮の魅力とは

マンガ

更新日:2015/10/29

『スキップ・ビート!』(仲村佳樹/白泉社)
『スキップ・ビート!』(仲村佳樹/白泉社)

 「私に子供はおりません」ついにキョーコと母親の確執が明らかに? 『花とゆめ』本誌では知られざる母の過去が語られ、ますます目の離せない展開となっている『スキップ・ビート!』(仲村佳樹/白泉社)。2015年9月発売の37巻では蓮の姿を見るなり抑えきれない悲しみに号泣するキョーコの姿が痛々しい。この先の二人の展開は…。

 『スキップ・ビート!』は自分を裏切った幼馴染への復讐から芸能界に飛び込んだがそこで芝居の面白さに目覚め、芸能界の頂点目指して駆け上ろうとする16歳の少女キョーコの恋と成長を描いた物語だ。

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 幼馴染の人気歌手・不破尚との微妙な関係や芸能界で出会った尊敬する先輩俳優・敦賀蓮との甘いときめきが見どころの一つ。

 2002年に連載開始以降、瞬く間に人気を集め2008年にはテレビ東京系でアニメ化、2011年には台湾でTVドラマ化された。2013年にはコミックス累計発行部数1000万部を達成した。

数々の数名芸能人とのコラボ企画が話題に

 単行本30巻の発売を記念して芸能リポーター東海林のり子さんが漫画を読んでレポートする企画や、ゴールデンボンバー鬼龍院翔と尚のユニット企画など芸能界とのコラボも大きな話題を呼んだ。最新のコラボでは元「すかんち」のROLLYがキョーコや蓮の所属する事務所社長にして愛の伝道者ローリィ宝田を演じている。

 このようなコラボ企画の中でも一番話題を呼んだのが敦賀蓮実写化企画。蓮を演じたのはなんと大杉漣! 渋い、渋すぎる! 一体誰が蓮を演じられるのか!と当初ファンの間で問題になったが「レンはレンでも大杉漣」というキャッチフレーズで「文句なく漣」「間違いなく漣」ということで見事にファンを納得させた。

 さてこの蓮は、弱冠20歳の若さにして芸能界一いい男であり、芸能界一抱かれたい男。身長190cmの日本人離れしたスタイルに甘いマスク、紳士的な態度で世の女性たちをメロメロにしている芸能界きっての人気若手俳優だ。

読者アンケートでも、主人公のキョーコには及ばなかったが3位の尚を大きく引き離しての2位。男性キャラとしてナンバーワンの人気を誇る。今回はそんな彼の人気の秘密や名場面を紹介していきたい。

人気の秘密を徹底解剖!

人気の秘密その1 類まれなるルックスにアダルトな雰囲気

 蓮といえばやはりルックスが最大の魅力。男らしいしなやかな体と作中で「夜の帝王」と呼ばれるアダルトな雰囲気が乙女のハートをがっちりキャッチしている。20歳とはとても思えない行動の数々に「蓮様ファン」を自称する大人女子も多い。『花とゆめ』本誌では特別付録として浴室に貼れるシャワーシーンのポスターが付いたことも。

人気の秘密その2 仕事への真摯な姿勢

 役者としての仕事に妥協は許さず、仕事に対する姿勢は人一倍厳しい。無遅刻無欠勤をモットーとしており、一度たりとも仕事に穴をあけたことがないのが自慢。その一方、たとえ失敗を繰り返しても、一生懸命に頑張る人間に対してはどこまでも寛容。当初復讐の目的だけに芸能界入りを決意したキョーコに対して、目的の不純さから冷淡な態度をとっていたが、役者として成長していきたいと望むキョーコの意思を確認してからはよき先輩としてアドバイスを行っている。仕事に関するストイックさもまた彼の魅力の一つ。

人気の秘密その3とびきりの笑顔

 蓮は紳士的でいつも微笑みを絶やさないキャラクターであるが、そつのない笑顔で本心を隠しているところもある。そんな彼がキョーコにだけ見せる特別な笑顔が「神々スマイル」。普段誰にも本当の心を見せない人が自分にだけ気を許す特別感がたまらない。

人気の秘密その4 秘められた過去

 蓮にはいまだ明かされていない謎に包まれた過去があり、その時起こった事件がきっかけで自分には特別な存在を作る資格がないと感じている。悲しみに満ちた彼の心を唯一癒せるのがキョーコの存在だが、求めつつも踏み出せない心の葛藤が切ない。

【ドキドキクラクラの名場面】

名場面その1 触れた瞬間想いがあふれ出す!

蓮のキョーコに対する葛藤が最初に描かれたのがコミックス12巻のこのシーン。

―ふいに与えられたあの子からの温もりが、潤んだ瞳が、思わず「抱きしめたい」衝動にかりたてる―

 スランプを乗り越えるために行った自宅での演技稽古の最中、誤って椅子から落下するキョーコを受け止めた後、愛おしさから思わず抱きしめてしまう。キョーコに自分の気持ちを悟らせまいととっさに取った行動が「君さ、キス、したことある?教えてあげようか?」の大人の口説き文句でごまかすことだった。夜の帝王のような妖艶な姿で迫る姿が読者を大いに悶えさせた。

 このパターンはその後もことあるたびに描かれ、動揺するキョーコと思いとどまる蓮との掛け合いの様子がこの漫画の魅力の一つとなっている。

名場面その2 蓮と尚の対決―むき出しの独占欲にくらくら

 一方、キョーコへの気持ちに目覚め、独占欲をむき出しにする尚と火花を散らす蓮との攻防戦も見もの。コミックス16巻ではキョーコに告白しようとする尚の前に蓮が立ちはだかる。

―たとえ神の意思でも定めでもこの俺がぶち砕く 神にだって背いてやる―

 普段冷静な彼が見せた独占欲の深さに愛を感じる。

名場面その3 奪われたファーストキス! その時、蓮は?

 コミックス25巻ではなんと蓮の目の前でキョーコがキスされてしまう! キスの相手は…。その時、蓮が放った意外な一言に思わず周囲も騒然。言葉の裏に隠された真意とその後の展開は? キスよりもっと刺激的な蓮の大人対応にドキドキが止まらない!

名場面その4 みんな待ってた急展開! 大胆すぎる! キョーコと蓮の初めての○○

 コミックス32巻・33巻では暴走する蓮とキョーコの関係に一つの変化が訪れる。キョーコがとった意外な行動により2人の関係はより固く、さらにドキドキの展開に! 徐々にヒートアップしていく2人から目が離せない。

 今後は徐々に明らかになってきた蓮の過去や過去を乗り越えた後のキョーコとの関係の変化が最大の見どころ。果たして蓮は幸せをつかめるのか。尚とのライバル関係もまだまだ続きそうだ。

文=朝倉志保