「糖質制限ダイエット」の進化系! 肉・卵・チーズを食べて痩せる最新ダイエット法「MEC食」とは?

ダイエット

公開日:2015/11/2


『肉・卵・チーズをたっぷり食べて 1年で50kg痩せました』(椎名マキ/講談社)

 食欲の秋――。なんだかまた太った気がする。怖いので体重計にはのっていない。だいぶ定番化した「糖質制限ダイエット」。お米やパンなど炭水化物に含まれる糖質を控えれば痩せることができるというやつだ。お米を減らしたり、よく目にする低糖質のパンや麺類なんかを積極的に買ってみたり。でも、美味しいお店のラーメンやケーキもやっぱり食べたい…! ダイエットには根気が必要なのだ。

 最近、「糖質制限ダイエット」を超えるという「MEC食」なる新たなダイエット法が今広まりつつあるという。いったいどんなダイエットなのか。『肉・卵・チーズをたっぷり食べて 1年で50kg痩せました』(椎名マキ/講談社)によると、沖縄で病院を営む渡辺信幸医師が考案した食事法で、大切なのは次の2つ。

(1)肉200g・卵3個・チーズ120gを毎日食べる
(2)ひと口入れたら箸を置き、30回よく噛んで食べる

 肉(=Meet)、卵(=Egg)、チーズ(=Cheese)で、「MEC食」。(1)のベース量で足りないなら増やしてもいいし、無理に詰め込む必要もないとか。著者の漫画家・椎名マキさんはこの方法でダイエットに成功したらしい。その体験談を本書に描いている。

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 そもそも椎名さんは小さい頃から肥満体質だったようだが、仕事のストレスや不規則な生活のために30歳のときには105kgに達してしまったという。そして、糖尿病を患ってしまう。病院の指示のもと、カロリー制限をした食事と運動でダイエットに励むも効果なし。そこで、自主的に始めたのが「糖質制限ダイエット」だった。効果はすぐに表れ、血糖値は下がり体重もみるみるうちに減少。椎名さんはうはうはだった。

 ところが、「糖質制限ダイエット」に限界が訪れる。それは食べても食べても腹が減るという、椎名さんいわく“糖質中毒”。そして、食欲を我慢し続けた結果、我慢できなくなりついに爆食いしてしまう。このまま「糖質制限ダイエット」を続けることに疑問を感じた椎名さんが出会ったのが「MEC食」だった。

 「MEC食」は、糖質を控えるという方針は「糖質制限ダイエット」と同じ。だが、「MEC食」の場合は“制限”するのではなく、肉・卵・チーズをたっぷり食べることで満腹感を得られるため、自然に糖質を摂らなくて済むようになるという。これが、食欲を抑えられなかった椎名さんにとって成功の大きなカギだったようだ。

 しかし、なぜ肉・卵・チーズなのか。“ヘルシー”とは程遠い食材だし、いかにも脂肪がつきそうで非常に抵抗を感じるが…。

 本書によると、人間の体に必要な5大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ミネラル・ビタミン)のうち、特に重要なのが1日に何十グラムも必要なたんぱく質と脂質。では、具体的にたんぱく質と脂質とは何を食べればいいのか。効率よく摂取できる食材として提示されているのが、肉・卵・チーズというわけである。

 肉200g・卵3個・チーズ120gというベース量は何回にも分けていいそうで、椎名さんの場合は1日に2食、10時頃と18時頃に食べていたそうだ。朝は卵やチーズを中心に、夜は肉をがっつり食べているという。「糖質制限ダイエット」時の糖質も脂質もカットした植物性食品中心の食事より腹持ちがよく、さらに悩まされていた冷え性や便秘なども改善したらしい。

 調理法を変えつつ肉・卵・チーズをたっぷり食すれば、確かに心も体も満足するはず。モノは試し。この秋は、美味しい肉・卵・チーズ料理に舌鼓を打つのもいいかも。

文=林らいみ