WIRED紙「新しい古典となるだろう」空前の大ヒット巨編「サイロ」シリーズ遂に完結

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/17

 世界が終末を迎え、人類は地下144階建てのサイロで、限りある資源を再利用しながら暮らしていた。カフェテリアのスクリーンに映る、荒涼とした外の世界。出られるのは、レンズを磨く「清掃」の時のみ。しかし、「清掃」に出された者が、生きて戻ることはなかった――

 「FOXチャンネル」や「hulu」で配信が始まった「ウォーキングデッド」シーズン6や、2015年10月23日(金)から劇場公開となった「メイズランナー2」など、SFを題材としたドラマや映画が公開され、人気を博している。そんなSFファンにオススメしたい小説が「サイロ」シリーズだ。

 終末を迎え、崩壊した後の世界で人類が生き抜く闘いを描いた「サイロ」シリーズは、ヨットの船長を8年務めたという異色の経歴を持つ、ヒュー・ハウイーによって書かれたSF小説。2011年に『ウール』第1部をアマゾン・キンドルで発表すると、瞬く間に話題となり爆発的なヒット、読者に促される形で続編を執筆。世界30カ国以上で発売されている、ネット発の超大作だ。すでにアメリカとイギリスでは大手出版社が出版権を、大手映画会社が映画化権を獲得しているという。

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 シリーズ累計のアマゾン5ツ星の数は、なんと19,737個(2015年10月14日現在)。各紙からも絶賛の声が届いている。

これは本物。この閉塞感は、地球温暖化が悪化する今だからこそ恐ろしい。SFを読まない人にもお勧めワシントン・ポスト紙

緊迫感も読み応えも抜群。新しい「古典」となるだろうWIRED誌

性別を問わず楽しめる。インディーズ発のSFベストセラーウォール・ストリート・ジャーナル紙

読み出したら止まらない。H.ハウイーは魅惑の物語世界とキャラクターを作り上げたローカス誌

■『ウール』上・下
著:ヒュー・ハウイー
訳:雨海弘美
価格:各780円(+税)
発売日:2013年9月25日
出版社:KADOKAWA

地表は有毒ガスに覆われ、人類は地下144階建てのサイロに暮らしていた。このサイロに何か途方もない秘密がある―。機械工から保安官へと任命された直後、陰謀にはめられたジュリエット。“清掃”の刑を科され、外に出た彼女が見たのは、思いもかけない世界の真の姿だった! 彼女を慕うルーカスは、サイロの秘密の核心に迫るが、同時に反乱が勃発。極限の環境を生き延びることはできるのか!?

■『シフト』上・下
著:ヒュー・ハウイー
訳:雨海弘美
価格:各800円(+税)
発売日:2014年7月25日
出版社:KADOKAWA

2049年、滅亡前の世界。下院議員ドナルドは地下壕サイロを設計した。完成を祝う党大会の最中、上空で爆弾が炸裂、人々は地下壕へ逃げ込んだ。2110年、誰もが“以前”の記憶を消された世界でドナルドは覚醒した。彼は地下壕を統括するサイロ1の責任者となり、より多くの人を救うため、崩壊し始めたサイロを消滅させるミッションに取り組むことに。彼はサイロから足を踏み出す決心をするが――。

■『ダスト』上・下
著:ヒュー・ハウイー
訳:雨海弘美
価格:上760円(+税)、下720円(+税)
発売日:2015年8月25日
出版社:KADOKAWA

サイロ1号。兄を捕われ、絶望的に孤独な闘いを強いられたシャーロットは他のサイロとの通信を試みていた。人類を絶滅寸前に追い込んだ男から身を守るために。一方、サイロ17を救出しようという試みは失敗し、ジュリエットは閉じ込められていた。通信する生存者2人が接触した時、ひとつの地図の存在が明らかになる。希望か、破滅か。シャーロットは世界を滅ぼした男の正体を明かすことに――。