にんじん嫌い克服に成功! フルーツ&野菜を練り込んだ赤ちゃんも食べられるパンレシピ

食・料理

公開日:2015/11/8


『あかちゃん、こども、おとなのパン—はじめてのパンづくり』(幸栄/アノニマ・スタジオ)

 どこの街にも必ず1軒はある「パン屋」。地元で昔から愛されている老舗から海外の有名店が日本に上陸して、連日行列が耐えないお店まで、私たちの生活にすっかりとけ込んでいるパン。早ければ生後半年くらいの赤ちゃんから老若男女問わず食べられる食材だと思います。一方で、家庭では気軽に作れないというイメージもあるのではないでしょうか。そんなネガティブイメージを払拭してくれるパンレシピ『あかちゃん、こども、おとなのパン—はじめてのパンづくり』(幸栄/アノニマ・スタジオ)が発売されました。本書は、最小限の材料を基本に使い、身近な野菜や果物、体に優しい食材を組み合わせたレシピを紹介します。

●2つの特徴
①基本的な生地の作り方はひと通り。その工程が1カットずつ写真付きで丁寧に説明されているので、初心者でもパンがどういう状態ならOKか、手の動きなども真似しやすく作りやすいのがポイントです。

②赤ちゃんが食べられるパンレシピをベースに、少しずつ中に混ぜる食材をアレンジすることで子供、大人向けレシピへと発展していくので、家族みんなでおいしく食べられるパンレシピがたくさん紹介されています。

今回は、赤ちゃんから食べられる果物や野菜を練り込んだパンレシピ3品を実際に作ってみました。

りんごの白パン(P.20)


 ボウルに強力粉、きび砂糖、塩、イーストを入れて混ぜます。その真ん中に、りんごをしぼって出てきた果汁と果実、水を加えて、全体がまとまるまでこね、20分おきます。再びこねた生地を容器に入れ、3時間ほど一次発酵させます。その後生地を等分し、軽く丸めて20分おき、再度丸め直して天板に並べて50分ほどかけて二次発酵させます。最後に強力粉をふり、170℃に予熱したオーブンで13分ほど焼けば完成です。

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 まずは、これから1年の中で最も美味しい季節を迎えるりんごを使ったパンレシピです。白い真ん丸なパンは、見た目からして可愛らしいですよね。食べてみると、生地がふわふわで、その中に細かいりんごの果実もあって、ちょっと宝探し的な気分に。りんごの果汁も練り込んであるので、優しい甘さを感じられる秋らしいパンです。

にんじんの白パン(P.40)


 生クリームをハンドミキサーで八分立てにしておきます。ボウルにマシュマロ、牛乳を入れて電子レンジで加熱し、泡立て器で混ぜてマシュマロを溶かします。ここに生クリームを加えてムラなく混ぜ合わせ、型に入れて冷蔵庫で2時間以上冷やし固めれば完成です。

 通常のムースだと、ゼラチンを使って固めることが多いですが、マシュマロを使えばゼラチンいらずで簡単にムースが作れました。空気を多く含むマシュマロが入っていることで、ムースがよりフワフワして、口に入れた瞬間にあっという間に溶けてしまいました。味は、とってもとっても優しく、小さい子供から喜んでくれる一品です。

枝豆の白パン(P.52)


 卵とグラニュー糖を泡立て器で混ぜ、そこに薄力粉を加えて混ぜ合わせます。さらにバターと牛乳を溶かしたものを加えて、ムラなく混ぜたら、天板に流し入れ190℃のオーブンで9分ほど焼いて、スポンジケーキの完成です。次に、マシュマロと牛乳が入ったボウルを電子レンジで加熱し、混ぜて、そこに九分立てした生クリームを加えて混ぜ合わせ、マシュマロクリームを作ります。スポンジケーキにマシュマロクリームを塗り、巻いてロール状にし、冷蔵庫で1時間ほど冷やせば完成です。

 マシュマロクリームは初めて作ったのですが、生クリームがたっぷり入っているのでかなり濃厚。これをクラッカーや果物にのせて食べても美味しそう。そんなクリームをたっぷり巻き込んだロールケーキは、もっちりしたスポンジとクリームの相性が抜群で、ミニロールと言いつつも、1本まるまるペロリと食べられそうなくらいでした。

パンを通じて、家族みんなが笑顔になれる、そんな1冊
今回は、赤ちゃんから食べられるレシピを中心に紹介しましたが、冒頭に書いたように、本書では赤ちゃんレシピをベースに、途中途中で具材を追加していくことで、大人でもしっかり満足できるレシピも紹介されているので、一度で3度美味しいレシピ本かと。赤ちゃん、子供、大人向けのレシピをそれぞれ作って、食べ比べをしても楽しいかもしれません。ぜひ家族みんなで味わってみて下さい! あと、野菜嫌いの子供を持つママさんも、子供に野菜を食べられたという自信を持たせるきっかけになるので、ぜひお試し下さい。

文=JUNKO