マグロはトマト、イカははんぺん、いくらはにんじんの「なんちゃって寿司」 YouTubeで大人気!の“妄想グルメ”【作ってみた】

食・料理

公開日:2015/11/22


『あっ!妄想グルメだ! なにコレ!?と見て食べて驚くレシピ』(いとうりえこ/KADOKAWA)

 日常の中で、何かの拍子にふと、「これをこうしたら面白いのでは?」と思いつくことがある。しかし多くの場合、それは心の中で思うだけで、時間とともに忘れ去ってしまう。そんなちょっとした「思いつき」や「妄想」を実際に実現して撮影し、人気を得ている動画がある。YouTubeの大人気チャンネル「あっ!妄想グルメだ!」だ。

 このチャンネルは登録者数が100万人を超えており、『あっ!妄想グルメだ! なにコレ!?と見て食べて驚くレシピ』(いとうりえこ/KADOKAWA)として書籍化もされるなど、話題となっている。今回は、そんな「あったら面白い!」と生み出され、書籍化された人気レシピを、動画とともにいくつかご紹介しようと思う。

動画の最後は……(笑) 「親子のホット『ドッグ』」(書籍P.38~P.39)


 表紙にもなっている、可愛い親子のホット「ドッグ」。使われている食材はほとんど普通のホットドッグと同じ。ホットドッグに海苔とチーズで顔を描くだけで、こんなにも愛らしく楽しいものになるとは、“発想の勝利”とはこのことだ。お昼ごはんにこれを出せば、子どもは大喜びすること間違いなし! ちなみに、動画の最後には衝撃的な映像も。

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紙風船の新しい使い道! 「ひな祭りぼんぼり風 チーズケーキ」(書籍P.54~P.55)


 日本人なら、幼いころ一度は作ったであろう紙風船。それがこんなところで役に立つなんて、この折り方を考えた人も思いもしなかっただろう。本来、折ることはあっても開くことはない紙風船。これを開くドキドキ感とわくわく感は、まるで宝箱を開ける時のよう。紙風船に包まれたキューブ型のチーズケーキ、ぜひとも誰かにプレゼントしてみたい。

グミが光る! 「並べて描く モザイクツリーグミ」(書籍P.66~P.67)


 小さなグミをパズルのように並べた、モザイクツリーグミ。これだけでも十分可愛いが、このツリー、なんと光るのだ。その秘密は、エナジードリンク。これを入れることで、ブラックライトで照らすとグミが発光する。作るのは意外と地道な作業だが、まるで宝石のような完成品は、食べるのがもったいない……!

牛乳パックで見事な仕上がり! 「喫茶店の厚焼きホットケーキ」(書籍P.76~P.77)


 喫茶店などでたまに見かける魅惑のスイーツ、厚焼きホットケーキ。これを牛乳パックを使って自宅で作ってしまおう、という試み。この厚焼きホットケーキ、なんと厚さ6cm。焼くのに30分かかるそうだが、それだけの価値がありそうな迫力ある仕上がりになっている。人を招いた時に作ると、とても喜ばれそうだ。

【作ってみた】思わずやってみたくなる「なんちゃって寿司」(書籍P.8~P.11)


 本書で最初に紹介されている、なんちゃって寿司。トマトやかまぼこ、はんぺんなどでお寿司を作る様子を見ていると、子どものころに折り紙やプチプチ、厚紙などを駆使してお店屋さんごっこをしていたのを思い出した。大人になると、こういうことに力を注ぐ機会はなかなかないが、一度見てしまうとやってみたくなる。そこで筆者も、動画と本書を見ながら実際に作ってみた。


 まぐろはトマト、いかははんぺん、いくらはにんじん、タコはかまぼこ、海老はチーズとカニカマとにんじん、玉子はたくあん、あなごはさつま揚げ、ガリはかまぼこでできている。

 実際に作ってみると、海老の難易度が意外に高かった。一つひとつ作っている最中はお寿司に見えるか不安だったが、こうやってパックに詰め、醤油を添えてみると、案外本当にお寿司っぽく見えるから不思議だ。味は「本物みたいに美味しい!」とはいかないが、そこは作った満足感と想像でカバーしよう。

 この『あっ!妄想グルメだ! なにコレ!?と見て食べて驚くレシピ』には、他にも「富士山ゼリー」「なんちゃって石焼いも」「恵方巻ロールケーキ」など、驚きと夢が詰まったレシピがたくさん掲載されている。大人になっても、たまには遊び心を忘れずに、思うままに何かを作ってみてもいいのではないだろうか。発想力や妄想力は、何気ない日常を楽しくしてくれる最高のスパイスになる。

文=月乃雫