ファッションで見る『スター・ウォーズ』。オシャレ番長はアミダラ? レイア?

映画

公開日:2015/12/2


『どっちのスター・ウォーズ』(立田敦子:著、河原一久:監修、水分農場組合:その他/中央公論新社)

 映画史を飾る伝説的シリーズ『スター・ウォーズ』。新たなる三部作の第1弾『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が、いよいよ12月18日より全世界一斉公開となる。2015年を皮切りに、17年、19年に公開となる新三部作。さらには、16年、18年、20年にはスピンオフがそれぞれ公開されるというから、まさに「新たなる伝説の幕開け」というにふさわしい。

 とはいえ、「スター・ウォーズ、実はあまり見たことがないんだよね…」という人も多いのでは?『どっちのスター・ウォーズ』(立田敦子:著、河原一久:監修、水分農場組合:その他/中央公論新社)では、『フォースの覚醒』で初めてスター・ウォーズの世界に触れる人の予備知識となるような情報を、Q&A方式でわかりやすく紹介している。

「スター・ウォーズの世界は、『未来』『過去』、どっち?」「暮らすなら『銀河共和国』『銀河帝国』、どっち?」といった回答から、本シリーズで繰り広げられているのがどんな戦いなのか。貫かれるテーマとはどんなものかといったおさらいもバッチリできる上、「フォース」や「ライトセーバー」など、よく聞くけれど今さら他人には聞きづらいワードの解説ももちろんしてくれる。

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「フォースと共にあらんことを!」なんて、有名なセリフを言ってみたものの、「フォースってそもそも何…?」。そんな疑問を持っている人は、思った以上にいるはずだ。本書によると、フォースとは、「選ばれし者だけが持ち、操ることができる生命体の中のエネルギー。後天的に身につけるのは、残念ながら不可能なもの」とのこと。フォースには、勇気や優しさの側面であるライトサイド、憎しみや恐怖といったダークサイドがあり、この両面があるからこそ、ストーリーがドラマチックに展開していくのだ。最新作のタイトルが『フォースの覚醒』だというから、今一度、チェックしておきたいポイントだ。

 また、「SF、戦争ものでしょう?」とその先入観から観るのをやめてしまってきた女性もいたと思われるが、ラブロマンスや親子の愛もしっかりと描いてきたのが「スター・ウォーズ」シリーズ。本書では、「恋人にするなら『アナキン』『ルーク』どっち?」「ハンとレイアは『結婚する』『別れる』、どっち?」といったシリーズの恋の疑問にも回答。さらに女性にとってうれしいのが、「オシャレ番長は『レイア』『アミダラ』、どっち?」とファッションの側面から解説してくれる一コマだ。

 答えは、ナタリー・ポートマンが演じたナブーの王女であり、アナキン・スカイウォーカーの恋のお相手、アミダラ。豪華絢爛な彼女の衣装は、シーンごとにファッションショーかと思うほどの美しさ! 一方のキャリー・フィッシャー演じるレイア姫は、“戦うヒロイン”。エレガントなドレスではなく、質素なドレスが実直な彼女のキャラクターをよく表していた。ちなみに『フォースの覚醒』のヒロインとなるレイは、レジスタンスの戦士だといわれている。新時代の戦うヒロインがどのようなファッションを見せてくれるのかにも、期待がかかる。

 基礎知識に加え、シリーズファンにとってもためになるポイントやトリビアも豊富に紹介。新作の行方にも迫っているので、公開前の予習・復習としてぜひ楽しんでいただきたい。

文=成田おり枝