J.J.エイブラムス監督が日本のファンだけに明かした「重大な秘密」とは!? 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』記者会見レポート

映画

更新日:2015/12/12

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」来日記者会見のようす

 いよいよ来週末に公開が迫った『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。未だにストーリーがベールに包まれている本作の監督とキャストによる来日記者会見が、舞浜のシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルで行われた。登壇者はJ.J.エイブラムス監督、レイ役のデイジー・リドリー、フィン役のジョン・ボイエガ、カイロ・レン役のアダム・ドライバー。雨と強風で交通機関が麻痺する中集まった報道陣に感謝を述べる監督の挨拶でスタートした。

「スター・ウォーズは普遍的な言語で描かれていて、ロマン、冒険、コメディ、スペクタクル、アクションがあるが、中心にあるのはキャラクターの人間性。それは文化や国を超越している」と語る、自身もスター・ウォーズのファンであるエイブラムス監督。キャストについて「スター・ウォーズに出演するのことは責任感が伴うもの。しかもスペクタクルや特殊効果などを除いても成立する演技力が必要。そうしたことからも素晴らしい俳優が揃った」と自信を見せた。

 続いて、以前に一度来日しているデイジー・リドリーは原宿へ、ジョン・ボイエガは秋葉原へショッピングに行くなど日本を満喫しているという話も飛び出した。ちなみにジョン・ボイエガは「AKIBA」と発音、クールだが普段は使わないようなものをたくさん買ってしまった、と笑っていた。またデイジーは共演したハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミルら「旧三部作」の俳優陣について「素晴らしい俳優で、こちらが萎縮せずに演じられるよう、ユーモアで居心地のよい状態にしてくれた」と発言、「これらの方々が、熱い思いでスター・ウォーズの現場に戻って来ているのを見るのは素晴らしいものでした」と讃えていた。

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それぞれ原宿とアキバで買い物を楽しんだという2人

 そしてアダム・ドライバーは謎の悪役カイロ・レンについて、監督と話し合い、黒澤明監督の『七人の侍』や『隠し砦の三悪人』などを見た上で自分なりの役作りをしたと語り、「普通は目を見てその人がどんなキャラクターかを判断するが、レンはマスクをしていて顔が見えない。なのでコスチュームやマスクがキャラクターの大きな部分を占めており、それはストーリーのメタファーにもなっていると思う」と謎めいたキャラクターとストーリーについて語った。

 そんな話もあり、あまりに映画の内容に関する情報が伝わってこないため、記者から「秘密の部分を言える範囲で教えて欲しい」という質問も飛び出した。しかしエイブラムス監督は力強く「No!」と発言、会場の笑いを誘っていたが、「最近、映画を見に行くと“内容をほとんど知っていた”という気持ちになるのが嫌なので、皆さんにそういう気持ちになって欲しくない」と、SNSなどを見ることで映画を見る前にネタバレしてしまうことへの懸念を示した。そして「今ここで日本の皆さんだけに、と教えても世界中に広まってしまう時代。実際にアメリカの人たちも知らないんですよ」と情報が無いのは世界共通であることを強調していた。

 さらに「『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の予告編では様々なポイントとなるシーンを出しているが、重要な筋や驚きの部分は極力出していない。劇場で見て、初めて驚きを感じてほしい。劇場で確認するのではなく、体験してもらいたい」と力説。ところが「ひとつだけ言えます!」と言うエイブラムス監督。「本作に“タコダナ”という名前の惑星が出てくるのですが、それは私が初めて日本に来た時に高田馬場のホステルに泊まったので、私の日本のフェイバリットな街である“高田馬場”から名づけました」と、日本びいきなエイブラムス監督ならではの秘密を教えてくれた。

頭を傾けたり、愛嬌を振りまきながら動き回るBB-8

 最後のフォトセッションでは、エイブラムス監督が「役者を食うような素晴らしい演技をした」と絶賛したBB-8が中央から登場、電子音を発しながら右に左に動き回り、愛嬌を振りまいていた。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は12月18日、18時30分から全国一斉公開される。

取材・文=成田全(ナリタタモツ)
photo=ダ・ヴィンチニュース編集部
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