『惡の華』舞台化に高まるファンの期待!「なんとしてでも観に行く!」「待ちきれない!」

マンガ

公開日:2016/3/19


 思春期特有の葛藤、そして狂気的な変態性を描いた漫画『惡の華』が「劇団た組。」によって舞台化されることが分かった。浅草ゆめまち劇場で2016年7月27日(水)から7月31日(日)までの公演が予定されており、原作ファンは「えええええ、どんなことになるやら!」「これは気になる」「ヤバい!」「誰か一緒に見に行ってくれる人いませんかー!?」と、ざわめきだっている。

 『惡の華』は押見修造の代表作の一つ。主人公の中学2年生男子、春日高男はある日、想いを寄せるクラスメイト佐伯奈々子の体操着を盗んでしまう。しかし、その現場をクラスで浮いてる変わり者、仲村佐和に見られてしまい…。仲村はそれをネタに春日を脅し、佐伯の体操服を春日に着させるなどの無茶苦茶な要求をする。やがて春日は自身に眠っていた変態性が目覚め、行動はエスカレート、仲村と共に暴走していく……。

 2009年より『別冊少年マガジン』で連載が開始された同作は瞬く間に話題となり、「ドロドロしてるけど癖になる」「思春期を思い出して息苦しい、でもそれがいい」「とにかく続きが気になる」「みんな思春期の頃はどこかにこういう変態性持ってたんじゃないかな」と読者から反響を呼び2013年には待望のアニメ化が実現、2014年に惜しまれながら物語は完結した。

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 現在は『漫画アクション』で『ぼくは麻理のなか』を、『別冊少年マガジン』で『ハピネス』を連載している売れっ子漫画家の押見修造だが、出世漫画『惡の華』以前から読者の心の奥底に響く数多くの名作を生み出してきた。

 2004年の『スイートプールサイド』では、毛が生えないことに悩む中学1年生の男子と、同じ水泳部の毛深い女子を題材に描き、2014年には須賀健太主演で実写映画化された。「わたしの毛を…剃ってくれない?」という衝撃的なキャッチコピーがつけられた同作は「全編狂ってる」「青春で包むと変態も甘酸っぱいなぁ」「笑えたけど、なぜか心が締め付けられた」「アホだけど愛おしい」と称賛を受けた。

 また2011年の『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』では、吃音症の女子高生の物語を描き、その心情や日常をリアルに描写した。これは作者の押見自身が吃音症だったという経験を元に描いた作品で、押見は自分が吃音症だったからこそ相手の気持ちに敏感になり、人の表情や仕草から感情を読み取る力が養われ漫画家になれたのだという。

 押見の作品はこのほかにも、現代社会が生み落とした空間ネットカフェを舞台に謎が謎を呼ぶ想像を絶するストーリー『漂流ネットカフェ』が伊藤淳史主演で連続ドラマ化されるなど評価の高いものが多く、また、リアルな心情描写に力を入れた作風から実写に向いているとの呼び声が高い。そして『惡の華』も常々実写化を希望する声が上がっていただけに、今回の舞台化にはファンの期待も高まっている。

 あの鬱屈した世界観を舞台でどこまで表現できるのか。「7月!!待ちきれない!!」「どんな舞台になるんだろう…楽しみ!」「なんとしてでも観に行く!」「この狂った漫画がどうなるか興味ある」「内容的に色々とアウトだと思うけどちょっと見てみたいかも」「これが自分の初めての舞台鑑賞になりそう」と期待の高まる『惡の華』。7月の公演が待ち遠しい。

舞台「惡の華」
期間:2016年7月27日(水)~7月31日(日)
会場:浅草ゆめまち劇場
原作:押見修造 『惡の華』
脚本・演出:加藤拓也
企画・製作:劇団た組。/わをん企画
⇒舞台「惡の華」公式HP


■『惡の華』11巻
著:押見修造
価格:463円(税込)
発売日:2014年6月9日
出版社:講談社