甘辛旨い「肉みそ油そば」、サッポロ一番で作る「ポロ塩ジャガ」。 麺好き必見!麺を極める1冊【作ってみた】

食・料理

公開日:2016/3/22

 突然ですが、どの麺料理が1番好きですか? そう聞かれても、なかなかひとつに決められないはず。それは、麺料理が好きな人は、“麺”自体が好きで、麺の種類、形、つけ汁の味など要素が異なれば、それだけで全く違う麺料理になり、それぞれに美味しいから。そんな麺好き必見の『かんたんdancyu めんばっかり43』(プレジデント社)が発売されました。本書は、食の専門誌dancyuらしく、どーんとインパクトのある写真と共にレシピが紹介されたり、「広島で汁なし担々麺が愛される理由」など、麺にまつわるコラムがあったりと、読み物としても楽しめる1冊です。今回は、この中から、こだわりの肉みそから作った油そば、インスタントラーメンの残ったスープで作ったおかずの2品を実際に作ってみました。

1、甘辛い肉みそが絡んで美味しい「肉みそ油そば」(P.6)

 合いびき肉の半量をサラダ油を熱したフライパンでカリカリになるまで焼いたあと、残りのひき肉を入れて肉の色が変わり出すまで炒めます。そこに、みじん切りにしたにんにく、しょうが、長ねぎ、しいたけを加え、水分をとばしながら炒めます。その後、酒、甜麺醤、合わせみそ、しょうゆを加えて、木べらを大きく動かしながら炒め、しっとりポロポロになれば肉みその出来上がりです。

 丼に、オイスターソース、しょうゆ、酢、ごま油を入れて混ぜます。そこに、茹でた中華麺を入れ、その上に半熟卵、もやし、万能ねぎ、そして先ほどの肉みそを盛り、最後にすりごまをふれば完成です。

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 こちらは、本書の表紙にも使われているレシピです。2段階に分けてひき肉を焼き、そこに野菜や調味料を合わせていくことで、カリカリ&ジューシーでコクと香ばしさがたまらない肉みそになりました。これだけで白飯が何杯でもいけそうなくらいですが、これを太めの中華麺にたっぷりかけ、全体を豪快にかき混ぜて食べると、やはり麺との相性も抜群で、結構なボリュームにも関わらずペロリと1杯食べられました。

 本書では他にも、この肉みそを使った焼きそばやあんかけスパ、カレーうどんなども紹介されているので、肉みそさえあれば様々な麺料理が楽しめます。

2、残ったスープで作ったとは思えない「ポロ塩ジャガ」(P.46)

 インスタントラーメンの「サッポロ一番塩味」を手早く作り、麺だけを取り出します。この残ったスープに、食べやすく切ったじゃがいもを入れて火にかけ煮込みます。じゃがいもが透き通ってきたら火を止め、仕上げに、ラーメンに添付されている切り胡麻をふりかければ完成です。

 こちらは、普段は捨てられがちなインスタントラーメンの残り汁に光を当て、そこから立派な料理を作り上げたレシピの1つです。今回は、このレシピの考案者がベストオブインスタントラーメンとしている「サッポロ一番塩味」を使ったもので、このスープでじゃがいもをじっくり煮込むことで、塩気がじゃがいもにしっかりしみ込み、深い味わいのある一皿になりました。お酒のおつまみにもピッタリです。

 ちなみに、取り出した麺もそのまま食べてみると、スープがないのになぜかスープの味を感じられ、美味しく頂けました。この他にも、カップ麺の残り汁で切り干し大根を作るレシピやサッポロ一番みそ味でのモツ煮なども紹介されていて、残り汁には意外にも活用の幅があることを教わりました。

 

めん料理の世界はまだまだ深い
個人的にも麺が好きで、結構いろいろなジャンルの麺料理を味わってきましたが、改めて麺を美味しく味わう茹で方や、全国各地の知られざる麺料理を知ることで、まだまだ麺の世界は深いと感じました。手軽に味わえる食材なだけに、ささっと食べてしまいがちですが、もっとじっくり味わって、麺の深い世界に触れてみたくなる1冊です。

文=JUNKO