一体いつまで続くの!? つらーいイヤイヤ期を乗り切るヒント

コミックエッセイ

公開日:2016/3/30


『今日も今日とてイヤイヤ期』(きのかんち (著), 竹内エリカ (監修)/KADOKAWA)

 子育ての中で最も辛い時期と言われる”イヤイヤ期”。我が子に自我が芽生えるのは良いものの、「あれもイヤ!これもイヤ!」と理不尽に拒否されストレスがMAX値に!周りの人に弱音をこぼした経験がある方も少なくないのではないでしょうか。

 先日発売された『今日も今日とてイヤイヤ期』(きのかんち (著), 竹内エリカ (監修)/KADOKAWA)は、イヤイヤ期を乗り越えるヒントが沢山詰まったコミックエッセイ。著者であるきのかんちさん自身が経験した、次女の壮絶な”イヤイヤ期”がコミカルに描かれています。

離れてくれない! 寝てくれない! 食べてくれない!

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そんなイヤイヤ期の上手な乗り越え方を、本作の監修でもある竹内エリカ先生(日本キッズコーチング協会理事長)にお話を伺ってみました。


 

——先生は、この本に登場する次女”ナルちゃん”をイヤイヤタイプと分析しましたが、どういった特徴から、そのように判断したのでしょうか?


竹内先生 「うちの子手がかかるんです」と相談に来られるお母さんの子どもは大きくわけて3つのタイプに分けられます。だだっこ、暴れん坊、引っ込み思案。ナルちゃんは、こだわりが強い「固執性」と、新しい環境になじむのに時間がかかる「拒否性」、一度嫌だと思ったら断固として意思を曲げない「頑固さ」がイヤイヤタイプの特徴にぴったり当てはまるのです。

 
 

——では、そんなイヤイヤタイプの子と上手に接する方法はありますでしょうか?

竹内先生 こだわりの強さが特徴のイヤイヤタイプは、好き嫌いがはっきりしていて意思も強いので、頑固さばかりが目立つため「ダメ」と抑え込みたくなります。けれどもまずは「嫌だ!」という主張を受け止めてあげることが大切です。「ダメ!」と言われるとますます反抗したくなるのがこのタイプ。この現象を心理学で抗反発作用といいます。子どもの主張を受け入れるのではなく、「嫌なのね」と感情だけを受け入れると反抗心はぐっと弱まります。

 
 

——本にもでてきますが、”イヤイヤ期”に苦しむ妻を助けてあげたいが、うまくいかない!という旦那さんも多いと思います。そんな旦那さんが、何かすべき事はありますでしょうか?


竹内先生 イヤイヤタイプの子どもを持つと子育ては大変です。お父さんが親切に家事を手伝ったりしてくれても、結局は子育てのストレスは変わらないのです。ですから、ぜひ、時々でいいので、お母さんを子育てから完全に開放してあげてください。半日でも1日でも、「今日は面倒みておくから心配しないで出かけてきていいよ」と留守番をしてあげてください。子どもが泣いたって大丈夫。きっとお母さんはパワーチャージして笑顔になりますから。

 
 

——この本の中で、先生が是非みなさまに見ていただきたいと思うシーンはありますでしょうか?

竹内先生 まずイヤイヤタイプに格闘しているお母さんとお父さんのやり取りでしょうか。試行錯誤しながらも、自分たちの子育ちのスタイルを見つけていく家族の在り方が垣間見れて、素敵です。また寝かしつけまでの一コマも。お母さんなら誰でも「ある、ある」と共感できる経験を愛情豊かに描いていて、子育て中のお母さんを笑顔にしてくれるシーンですね。


 
 

——最後に全国の”イヤイヤ期”真っ最中、またはこれから迎える、という方々にメッセージをお願いします。

竹内先生 実際には楽な子育てなんてありません。誰でも時には不安になり、時にはイライラし、それでも自分なりの子育てのスタイルを見つけていくもの。けれどもどんなに大変な子育てでも、子どもの無邪気な笑顔や、すやすやと眠る寝顔など、全ての苦労を忘れさせてくれるほど幸せな瞬間が何度も訪れます。ぜひ、ありのままの子どもを受け入れ、ありのままの母親として子育てを楽しんでいただきたいです。


 

——ありがとうございました。

 

 著者のつらい実体験だけでなく、専門家のワンポイントアドバイスも満載の一冊。これからイヤイヤ期を迎える人も、今まさに闘っている人も、一度手に取ってみてはいかがでしょう? 

 


 


竹内エリカ(日本キッズコーチング協会理事長)
淑徳大学非常勤講師。一般財団法人日本キッズコーチング協会理事長。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。20年にわたって子どもの心理、教育、育成について研究し、これまで約12,000人を指導した。2児の母としても日々奮闘中。『女の子の一生を決める0歳から6歳までの育て方』『男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方』 『0歳から6歳までの困った子が変わる育て方』(共にKADOKAWA)『「自分でやる」と言える子に育てる本 0~6歳は“ほどよく”手をかける』(カンゼン)など、著書多数。
⇒日本キッズコーチング協会

 

今日も今日とてイヤイヤ期

今日も今日とてイヤイヤ期

きのかんち (著), 竹内エリカ (監修)/KADOKAWA

エンドレスな抱っこの要求! 離乳食は手づくり以外は食べない! お母さん以外、とことん人見知り! 不満があればギャーーーーと絶叫して泣きすぎて「でべそ」に…!? 「こだわり派」のわが子に母はいかに対峙したか!?笑って共感して癒される、子育てコミックエッセイ。専門家による育児アドバイスつき!