料理が面倒でなくなる?! 一日中料理のことを考える日々におさらば! 台所仕事を「ルール化」しよう

暮らし

公開日:2016/3/31


『考えない台所』(高木ゑみ/サンクチュアリ出版)

 毎日、「食材を買う→料理を作る→片づける」の日々に追われていませんか? 料理なんて面倒なことはしたくない。けれど、外食するとお金がかかるし、コンビニ弁当では栄養面が不安だし、ご飯は食べないわけにはいかない。 

 とにかく、「料理がめんどくさい!!」。思わず爆発しそうになる時もありますよね。

 では、どうしたら「めんどくさく」なくなるのでしょうか。どうしたら、より楽に、効率的に台所仕事をこなすことができるのでしょうか。

advertisement

 それを教えてくれるのが『考えない台所』(高木ゑみ/サンクチュアリ出版)という実用書。

「考えない台所」とは、「献立何しようかなぁ」「あの道具ってどこに置いたかなぁ」とか、そういう「考える」無駄をなくし、まるでファストフード店のキッチンのように正しくルール化された台所仕事のこと。

 台所仕事を効率的にするだけで、自由な時間は格段に増え、日々の生活も変わります。「食べること」は人間にとって、とても大切なことですから。

 それでは、本書の秘密のルールを少しだけご紹介いたしましょう。

≪CHAPTER1 マインド編≫
「ネガティブな感情は、何の意味もないことを知る」

 まずは「気持ち」を整えることが大切です。「めんどくさい」「美味しくできなかったらどうしよう」と、「後ろ向きの状態でうまくいくことなんて、ひとつもありません」ということを忘れないようにしてください。

≪CHAPTER2 準備編≫
「節約したいときは、『旬』『まとめ買い』『冷凍』」

 手料理は節約のためにする、という方も多いのでは? 何も考えずにスーパーに行くと、つい無駄なものを買ってしまったりしがち。事前に献立を考えておくことも大切ですが、比較的安価になる「旬」なものや、安売りしている食材を「まとめ買い」し、「冷凍」しておくのもオススメです。

≪CHAPTER3 調理編≫
「白い野菜から切り始める」

 よく考えないで食材を切り出してしまうと、何度もまな板を洗うことになってしまいます。これはとても時間の無駄です。まず野菜は白いものから、黄色→赤→黄緑→緑の淡濃順に切れば、途中でまな板を洗わなくてもOK。

 そして、お肉、お魚は、100円ショップなどで売られているシート状のまな板を使用してみましょう。まな板に雑菌がつくのも防げるし、洗う手間が省けます。

≪CHAPTER4 冷蔵庫編≫
「中身を全部出して、自分の目で見る」

 冷蔵庫の収納はとても大切なポイントです。料理を支える主要ターミナルと言っても過言ではありません。使いやすい冷蔵庫とは「見やすい・取り出しやすい・掃除しやすい」が原則。そのためのルールは、(1)中身をすべて出す、(2)ジャン別に分ける、(3)収納することです。

≪CHAPTER5 収納・片づけ編≫
「食器洗いは、繊細なグラスから始める」

 億劫なのが、料理をした後のお皿洗い。けれど、これもルール化すれば、少しでも無駄を省くことができるのです。水切りカゴをいつでもすっきりした状態にさせるためにも、(1)繊細なグラス、コップ類を洗う、(2)大きいものを洗う、(3)小さいものを洗う、(4)油がついたものを洗う、この順番を試してみてください。

 スポンジに油がつく前にグラスから洗いはじめ、シンクを占領する大きいものを片づけてから小物。最後に油物、という順番が一番効率がいいのです。

≪CHAPTER6 道具編≫
「調味料は、週に3回以上使うものを残す」

 使いこなせない調味料は、収納スペースを無駄にとり、最終的に賞味期限が切れて捨てることになってしまう、とてももったいないもの。週に3回は使う頻度の高い調味料だけ用意しておけば、案外困らないものです。

 以上、ご紹介したのは、台所ルールのほんの一部です。

 著者が料理家なので、日々のお料理のワンポイントもふんだんに載っており、お料理の参考にもなります。巻末の「仕込み&栄養満点レシピ」も嬉しい付録。

 一日中ずっと料理のことを考えるのに嫌気がさしているなら、「考えない台所」を目指してみてはいかがでしょうか。

文=雨野裾