「本格書店ミステリー」シリーズで人気著者の異色の新刊
更新日:2017/11/28
場面転換はとにかくスピーディーだ。 見知らぬ町から夜の繁華街、資産家の屋敷、そしてかつて巫女がいたという山深い日次村へ。謎はさらなる謎を呼ぶ。
「連載中は、ひと昔前の少女漫画のように、毎回『次号はどうなるの!?』って“引き”を感じて欲しかったんです。物語を作っていても『読者が途中で飽きちゃわないかな?』と心配でついサービス精神旺盛になってしまう……」と大崎さん。
主人公の悠奈は高校生の女の子。見知らぬ地で追い回されながらも、結構たくましくピンチを乗り切る体育会系ぶりがすこぶる痛快だ。
「対する津田先生は職場では地味だけど、素顔は裏のある肉食系男子という設定。こういう人がおいしい場面をさらっていくのもお約束かな、と」
女性読者は、実は俺様な津田先生のワイルド王子ぶりにも注目! 最後までとことんエンタテインメントに徹しながらもラストは甘酸っぱく、清々しい。
「『ああ面白かった!』と思っていただければそれだけで本望です。先の見えない物語を楽しんでください」
(ダ・ヴィンチ7月号 今月のブックマークより)