世界の味を自宅で簡単に！ クックパッド×地球の歩き方の厳選レシピ本【4品作ってみた】

　世界各国に存在する、美味しい料理。しかし、その土地ならではの食材や調味料が使われている場合も多く、作りづらいのが現実。「簡単に手に入る食材だけで、いろんな料理が作れたら……」と思っている人も多いはず。

　そんな中登場したのが、『クックパッド＆地球の歩き方　世界のおいしいおかず』（ダイヤモンド・ビッグ社 ）。本書には、日本最大のレシピ投稿サイト「クックパッド」の中から、海外旅行のバイブル「地球の歩き方」が厳選した75品のレシピが紹介されている。

　どの料理も簡単で美味しそうだったが、その中から特に、これを覚えておくと便利そう！と思ったレシピを4点、実際に作ってみた。

「ガリシア風たこ＊スペイン・バルの味＊」（P.6）

　スペインのガリシア地方の名物料理。輪切りにしたじゃがいもをレンジで加熱し、ゆでだこと合わせてオリーブオイルとにんにくで炒める。味付けは、岩塩、こしょう、パプリカパウダーのみ。最後にパセリとパプリカパウダーを散らせば完成。

　にんにくの刺激的な味とたこの旨みが食欲をそそる、お酒との相性もよさそうな味。レシピでは普通のじゃがいもを皮をむいて使用していたが、せっかく新じゃがの時期なので、新じゃがで作ってみた。新じゃがは皮もおいしく食べられるので、調理も楽。この時期ならではのおすすめ食材！　岩塩がない！という場合は、普通の塩でも十分おいしくできる。

「圧力鍋で♪八角香る～さっぱりトンポーロー」（P.39）

　とろける脂身が美味しい、言わずと知れた中華料理。食べやすい大きさに切った豚肉をフライパンで焼きつけ、生姜、ネギとともに圧力鍋で煮る。その後いったん取り出して油を洗い流し、今度は酢、醤油、みりん、酒、砂糖、八角と共に再び圧力鍋へ。あとは10～15分煮込んで圧が抜ければ完成。

　筆者は圧力鍋を持っていないため、豚肉を焼いたあと、炊飯器に材料を最初からすべて入れて作ってみたが、問題なく仕上がった。炊飯器は圧力鍋と似たような働きをしてくれるので、ご飯を炊く以外にも様々な料理に使える。少し置けば、よりとろとろの美味しいトンポーローに。卵も一緒に漬け込んでおけば、卵にも味が染みて一石二鳥。

「簡単メキシカン☆栄養満点！チリコンカン」＆「柔らか☆トルティーヤ」（P.58～P.59）

　作りおきとしても重宝する、アメリカ料理チリコンカン。にんにく、赤唐辛子、玉ねぎをオリーブオイルで炒め、ひき肉を加えて塩、チリパウダー、ナツメグ、クミン、シナモンで味付けし、トマト缶、ミックスビーンズ、ケチャップ、醤油、ウスターソース、砂糖、こしょう、赤ワイン、コンソメ、ローリエを加えて煮込む。

　調味料が若干多いと思うかもしれないが、香辛料はすべてボトルに入ったパウダー状のもので、スーパーで普通に売られているものばかり。強力粉、塩、オリーブオイル、ぬるま湯を混ぜて作るトルティーヤと一緒に食べれば、立派に一食分としての役割を果たしてくれる。ちなみにトルティーヤの生地は、ビニール袋の中で作るとボウルを汚さず楽に作れる。

　この『クックパッド＆地球の歩き方　世界のおいしいおかず』には、他にも「ハンガリーのスープ　グヤーシュ」や「タイ風焼き鳥☆ガイヤーン」、「オーブンまかせの簡単ミートローフ♪」など、作ってみたいレシピが満載。そしてレシピ以外にも、“世界の映画ごはん”や“世界のイベントグルメカレンダー”など豆知識も掲載されており、いろんな角度から世界の料理を楽しめる。

「世界の食文化をもっと知りたい！」「レパートリーを増やしたい！」という人は、まずはぜひ、本書を見てみてほしい。

文＝月乃雫