東川篤哉 本屋大賞受賞で光が当てられた過去作品は?

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/28

 2011年の本屋大賞を受賞した、東川篤哉のベストセラー『謎解きはディナーのあとで』。 この受賞でなによりうれしいのは、過去の作品にもう一度注目が集まるようになったことだと東川さんはいう。  
  
「やはり、自分の作品を多くの方に読んでもらえるというのは作家冥利につきることですので、そういう意味で本屋大賞をいただいたのはありがたかったですね」
  
 とくに、今回新装版として店頭に並ぶことになった『ここに死体を捨てないでください!』を含め、今までに5作の長編を発表した〈烏賊川市(いかがわし)〉シリーズは、東川さんにとっても思い入れが深い作品群だ。
  
「なにぶん、デビュー作の『密室の鍵貸します』から、ずっと烏賊川市を舞台にしたミステリーを書き続けていますので。以前、『僕の本籍地は烏賊川市です』と書いたことがあるほどです」
  
 今回の新装版では、表紙に鵜飼探偵をはじめとしたシリーズでお馴染みの面々がイラストになってお目見えした。手がけたのは、有名漫画家のよしもとよしとも。
  
「すばらしいと思いました。僕は、作品の中では、登場人物の顔や髪型にはまったく触れていないんです。だから、登場人物をイラストにすると聞いて、正直どういう絵になるか全然想像つかなかったんですけれど、実際にできあがったのを見たら、これはすごいな、と」(東川さん)
  
 個性豊かなキャラクターたちをより身近に感じられるようになった新装版で、東川ワールドをさらに楽しもう!  
  
(ダ・ヴィンチ7月号より)
  
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