魅力的な「背中」と「おしり」は、人と出世を引き寄せる

ビジネス

更新日:2016/5/2


『究極の体調管理』(鈴木登士彦/日本実業出版社)

 私たちが仕事で活躍したい、今以上の仕事量をこなしたいと考えた時、まず必要なものはなんでしょう?

 それはスキルではなく「超健康体」です。生涯にわたる「健康的」な身体を手にいれることで初めて、その後に身につけたビジネススキルを十二分に発揮することが可能になります。

 自然主義療法という代替療法を創始し、25年間でのべ10万人を施術した、鈴木登士彦氏の初の著書『究極の体調管理』より、「健康」についてあらためて見ていきましょう。

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「病気がない」=「健康」ではない

「健康」とはどういうことか。WHO(世界保健機関)は、次のように定義しています。

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会仮訳)
『究極の体調管理』15ページより

 ちなみに著者は「休日は平日より早く目覚めて『今日は何をしよう!』という、ワクワク感いっぱいで朝を迎えているかどうか」を自分の健康状態を計る基準にしているのだとか。

 また著者は、病気を治すより健康になるほうが断然難しい、と本書の中で述べています。なぜなら、病気の原因を特定する技術や治療法などが日々進歩している一方で、健康という概念はとても複雑で曖昧なので、一概に「こうすれば健康になる」といえないからです。

「健康」がパフォーマンスのすべてを決める

 病気になってしまうと、いつもなら乗り越えることができていた課題や立ち向かうべき難題に、心が折れやすくなります。どんなに能力が高い人でも、不健康な状態では、どうしても決断力や行動力が鈍ります。

 つまり成功するかどうかの前提として、健康状態が大きく関わってくるのです。

 実際に著者が仕事を通じて出会ってきた、さまざまな分野で頂点を極めた人たちや、一代で立派な会社を築きあげた経営者たちは、朝早くから身体を動かし、誰よりも健康的な日常生活を送っていたそうです。

 また最近の、めまぐるしく情勢が変化するビジネスシーンにおいては、普通の「健康」では不十分で、「超健康体」であることが重要なのだと著者は述べています。

一攫千金を狙うのであれば、瞬発的な体力でこと足りるかもしれません。
しかし、サラリーマンが出世したり、経営者が成功したり、何かのスペシャリストとして大成したりするためには、長い年月に渡っていくつもの修羅場をのりきり、高いレベルの結果を出し続けていくことが求められます。
そのときにとても重要となってくるのが「体力」という武器なのです。
『究極の体調管理』18ページより

 それでは、これから具体的に、「超健康体」を手にいれるための第一歩、今日からできる身体づくりのメソッドをご紹介します。

「人としての勢い」は、背中とおしりにあらわれる

 洋服の上からでもわかるくらいに盛りあがった背筋や、引き締まったおしりをみると、なんだか不思議な「人としての勢い」「生命力」というものを感じませんか?

 具体的にいうと、背骨と骨盤に付着している、背筋と呼ばれる脊柱起立筋群(せきちゅうきりつきんぐん)と、臀筋(でんきん)と呼ばれる臀筋群。

 これらの筋肉を十分に発達させておくと、背骨と骨盤を正しいポジションに支持してくれ、優れた身体機能、スタミナ、そして疲労回復能力など、元気溌剌とした日々を送るための原動力を得ることができるそうです。

 また人は本能的に、引き締まったおしりに惹かれます。それは、「セクシー」であり、「生物として活きのよさが感じられる」からです。パワーや勢いがあり、健康な人のもとに人は自然と集まるのです。

やってみよう! 1日5分で魅力的な背中とおしりをつくる

『究極の体調管理』33ページより

重力に逆らうことが「一流の後ろ姿」を手にいれる第一歩

 動物である私たち人間は、重力に逆らって生き、重力に逆らう力がなくなったときに死を迎えます。いうなれば、重力に逆らうための筋肉をいつまでも衰えさせないことが、元気溌剌とした日々を過ごすための秘訣であるともいえます。

 そして、その重力に抗い2本脚で立つために必要な筋肉が「抗重力筋(こうじゅうりょくきん)」です。抗重力筋のなかでも、特に鍛えるべきは「背筋」です。

 背中を意識する人はほとんどいませんが、その人の持っているものすべてが出てしまうのが背中なのです。成功者や成長株といわれる人は、あふれ出るやる気と、自信や将来性を感じさせる生命力の強い背中をしているものです。

内臓のはたらきも、感情の動きも、人としての勢いも、身体能力も、経験値も、自信も、精神活動も、人生そのものがあらわれるのが後ろ姿なのです。

抗重力筋を鍛え、柔軟性を高めて、現状より、より良い背部環境をつくりあげれば、パフォーマンス力もあがり、一流の成功者に向けて歩んでいくベースが完成します。
『究極の体調管理』29ページより

やってみよう! 一流の後ろ姿をつくる方法

『究極の体調管理』31ページより

『究極の体調管理』32ページより

 ビジネスパーソンにとって、必要不可欠な「健康」。

 今回は、そのさらに上をいく、「超健康」を手にするためのメソッドを簡単に紹介しました。鈴木氏の著書には、今回紹介しきれなかった「運動」の他に、「食事」、「呼吸」、「休息」という観点からの、身体に対するアプローチについても書かれています。より良い人生を歩んでいくための一助として参考してはどうでしょう。

文=日本実業出版社