「篠田みなみ」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ

公開日:2016/5/10

篠田みなみ

編集部が注目する声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第119回となる今回は、「ふらいんぐうぃっち」の木幡真琴役、「Tokyo 7th シスターズ」の春日部ハル役などを演じる篠田みなみさんです。

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――「ふらいんぐうぃっち」主人公の木幡真琴は、篠田さんから見てどんな女の子ですか?

篠田:すごくマイペースでおっとりしている女の子です。音響監督さんからも「力を抜いて収録してください」っていう指示をいただいて。でも、リアクションが大きいし、時々テンションが高くなったりもするので、おっとりキャラというよりは、その時々で変化させて演じようと思っています。居候先の又従姉妹の千夏ちゃん(CV:鈴木絵理)に対してはお姉さんっぽく優しく語りかける感じで、逆にお姉ちゃんと話す時は、妹としての甘えた感じを表現しようと心がけています。

――舞台が青森県で、津軽弁も出てきますね。

篠田:真琴は横浜出身ですけど、圭くんは津軽弁をしゃべることがありますね。圭くんのお父さんがゴリゴリの津軽弁をしゃべるんですけど、本当に何を言ってるのかわからないことがあります(笑)。アフレコでも、お父さんの津軽弁が聞き取れなくて、キョトンとしたリアクションが素直に出来ました(笑)。

――先行上映会で訪れた青森の印象は?

篠田:青森のことが好きになりました! 食べ物が美味しいし、すごくのんびりしているので。青森に行って羽を伸ばした瞬間、私はいつもザワザワしたところにいたんだな〜と実感できたというか。都内はやっぱり人が多いし、いろんな音が聴こえてくるので。すごく開放されたし、地元の方々が温かいなって思いました。作品の中で、弘前のまんまの背景も出てくるんですよ。地元の方からは「あそこの場所、知ってるよ」って声が聞こえてくるくらい。

――「ふらいんぐうぃっち」のどんなところに注目して観てほしいですか?

篠田:時間に追われていないのんびりした日常が描かれていて、夏休みとか、長めの休日を過ごしているような感覚なんです。ご飯を食べる瞬間のひとつひとつが素敵なことなんだなあって再発見できるような。魔法というスパイスに注目しながら、何気ない日常の風景をゆったりとした気持ちで観てほしいなと思います。家族のつながりも本当に素敵なことだなと思える作品です。

篠田みなみ

――篠田さんが小さい頃の夏休みは、どんな感じでしたか?

篠田:小学校の頃はシンガポールに住んでいたので、長期の休みは家族と周辺の国や島に行って、海でシュノーケリングをしたり、ゆったりしてました。中学の頃からは日本で、ダンスを習っていたので、発表会の練習ばかりしてましたね。夏休み返上みたいな感じで。

――ダンスを始めたのはいつ頃?

篠田:最初はソーラン節を、小学校3年生の時から始めました。友達が所属している団体のソーラン節を学校で見る機会があって、それを見てかっこいい! と思って。2年くらい続けた後は、ずっとジャズダンスを習っていました。小学校の卒業文集にも「ダンサーになりたい」って書いていましたね。

――ダンスが好きだったんですね。

篠田:小さい頃、“素の自分”でいることが苦手だったので、ステージに上がっている瞬間だけは違う自分になれる、自分の理想としている姿になれるところが好きでした。

――そして、高校在学中に日本ナレーション演技研究所へ。

篠田:高1の夏から、お芝居も勉強してみたいっていう感覚で通い始めました。高3になる頃には、どうしても声優になりたいって思うようになっていましたね。クラスの中で、すでに事務所に所属している方もいたので、刺激を受けていました。

篠田みなみ

――2012年には、「Tokyo 7th シスターズ」(以下、ナナシス)に春日部ハル役として出演を。

篠田:声優のオーディションで初めて合格したのがナナシスでした。じつは、違うキャラクターでオーディションを受けたんですけど、春日部ハルも演じてみてと言われて。その時のセリフを見て、私と近いところがある子だなと思ってました。彼女とっての歌が、私にとってはダンスだなと思えるセリフがたくさんあって。演じることになってからは、分厚い台本をバーンといただいて。今から始めるんだ、春日部ハルがこれから一緒にがんばっていくキャラクターなんだって思ったのを覚えてます。

――春日部ハルは、センターを務めるキャラクターでもあります。

篠田:実は、最初の1年間くらいは、ナナシスのセンターであるキャラクターを演じているっていう実感が全然なかったんです。でも、ある時、ナナシスの総監督と、ハルのことをじっくりお話することができて。その時にやっと、自分がナナシスのセンターを演じる役者なんだという覚悟が決まりました。

――その後、テレビアニメ初出演となったのは「一週間フレンズ。」でしたね。

篠田:初めてだったので、とにかく緊張してました。私が出演した回のキャストの数が多かったこともあって、マイクの入れ替わり立ち替わりがむずかしかった記憶があります。

――最近はまっていることはありますか?

篠田:最近、散歩をするようになったんですよ。フラ〜ッと歩いて見つけた舞台を観たりとか、何にも情報を得ていない映画を見たり、喫茶店に入ったりしてます。時間に余裕を持つように意識していて、空いた時間にいろいろ考えたりとか。フラ〜ッとしてます(笑)。

――フラッとしながらも、演じているキャラクターのことを考えたりとか?

篠田:すごくしますね。最近になって、自分が今までダンスとかエンタメのことしか考えてこなかったなと思って。それ以外のことに対してあまりにも興味がなかったんですよね。時間に余裕を持つようになってからは、「空がきれい」だとかちょっとしたことを発見したり、いろんな考え方を吸収しているというか、自分が見てこなかった世界をのぞいている気がします。

篠田みなみ

――周りの人から呼ばれている“あだ名”を教えてください。

篠田:「だーみな」ですね。ファンの方からはそう呼ばれてます。以前、ラジオのお仕事でディレクターさんたちとお話していた時に、「だーみなとかね(笑)」みたいなノリで話していたら、そのまま決まりました(笑)。

――好きな食べ物は何?

篠田:チャーハンと貝。貝はツブ貝が好きです。お刺身とか。

――プライベートで遊ぶほど仲がいい声優は?

篠田:井澤美香子ちゃん。みけちゃんとは、事務所に所属する前から仕事で知り合って、それからずっとご飯に行ったりカラオケに行ったり。お仕事の話もして、お互いがんばろうねって励まし合ってます。あとは、ナナシスのメンバーとご飯に行ったりもしますね。

――井澤さんとカラオケで何を歌うんですか?

篠田:それが、歌ってないんですよ(笑)。ずっとしゃべってるんです。飲み物を飲んで、食べ物を食べて、ひたすらしゃべるっていう(笑)。

――個室だから落ち着きますよね(笑)。1日の中でいちばん好きな時間は?

篠田:寝る前の時間ですね。一日を思い出しながら、ベッドの上でゆっくりしている時間がいちばんリラックスできますね。

篠田みなみ

――今いちばん行きたいところは?

篠田:スポッチャ(笑)。なんとなくテニスしたい〜っていう気分で。経験はないんですけど、軽いテニスならできるかなと。

――死ぬまでに挑戦してみたいことはありますか?

篠田:深海に行きたいです! そこで深海魚を見たいです。深海魚ってこんなのもいるんだって発見して、地球はまだまだ侮れないなって感じてみたいので。見たことがないものとか場所とか、自分の想像を超えたことを体験したいなって思います。

――憧れている先輩声優は?

篠田:矢島晶子さん。最初に声のお仕事で衝撃を受けたのが矢島さんでした。すごく尊敬しています。

――声優としてこれからチャレンジしたいことは?

篠田:今は、いろんなことに柔軟にチャレンジしたいなと思ってます。役柄としては、ハルも真琴もすごく明るくていい子なので、その逆の、闇を抱えたキャラクターにチャレンジしてみたい気持ちもありますね。役者として成長するためにも、まずは人間として魅力のある人になりたいと思います。

――読者へのメッセージをお願いします!

篠田:これからいろんなことにチャレンジして、いろんなことを吸収して、素敵な役者になりたいなと思っています。みなさん、いつもあたたかい応援をありがとうございます! これからも一歩一歩頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

【声優図鑑】篠田みなみさんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

篠田みなみ

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篠田みなみ(VIMS)

篠田みなみTwitter

取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト