『賭ケグルイ』河本ほむら最新作!自殺者達による究極のデスゲームに仕掛けられたトリックを見破れるか?

マンガ

公開日:2016/6/6

 死んだ人間の魂はどこへいくのか。もし天国にも地獄にもいけずに、死の苦痛を何度も繰り返すことになったとしたら、あなたはそんな恐怖と絶望に耐えられるだろうか。人気漫画『賭ケグルイ』の原作・河本ほむらが贈る、『月刊ドラゴンエイジ』で連載中の『煉獄デッドロール』(吉村英明:作画、河本ほむら:原作/KADOKAWA)が6月9日(木)に発売される。死後の世界「煉獄」で死者たちが「殺し合いのゲーム」を繰り広げる究極のデスゲーム漫画だ。

 主人公・境裕明は高校生ながら司法試験に合格するほどの天才。しかし難関といわれる障碍も彼にとっては簡単すぎた。つまらない日常に退屈を感じていた裕明は、ある日、屋上から飛び降り自殺を図ろうとする女生徒に巻き込まれ死んでしまう。死んだはずの裕明が目覚めると、そこは自殺者たちが集う死後の世界「煉獄」だった。

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 「煉獄」では謎のゲームマスターによる「殺し合いのゲーム」が行われていた。参加者は様々なルールのゲームで生き残りをかけて互いに殺し合う。敗者となった死者はゲーム終了後に「煉獄」で生き返る。勝者は666人殺せば、なんでもひとつ「願い事」を叶えてもらえる。たとえば、現実世界で生き返ることさえも。

 裕明は最初のゲームでロリータファッションに身を包む美少女・鏡宮鑑と出会う。裕明を欺いて勝利した鑑は、今後のゲームのパートナーとして彼に共闘を持ちかける。生まれて初めて敗北を味わった裕明は、雪辱を晴らすために鑑への再戦を決意する。生きていた頃は人生の目的を見つけられなかった裕明が、死んで初めて生き甲斐を見つけるのがなんとも皮肉だ。

 毎回ルールや参加者の顔ぶれも変わる「殺し合いのゲーム」は一筋縄ではいかない。殺人鬼から逃げるゲーム、殺人迷宮から脱出するゲームなど、誰もが初体験のゲームには既存のセオリーや攻略法がない。そして「煉獄」に集うゲーム参加者はすべて自殺者だ。参加者の中には、死にたい者もいれば、生きたい者もいる、さらには参加者と心中を図るような危険極まりない者まで、それぞれの願望や思惑を抱いてゲームに参加している。

 そんな中で裕明たちは、生き残るために参加者の行動や会話の裏に隠された意図を読み、先の展開を推測し、自分の取るべき最善手を導き出していく。ときには取引や交渉で敵と手を組み、ときには嘘やハッタリを用いて味方を裏切る。駆け引きを駆使し、知恵と機転を巡らせる頭脳戦が展開する。誰が味方で、誰が敵か。まったく予想もつかないストーリーに惹きこまれる。

 互いの命を賭けた息の詰まるようなゲーム展開に、読者は現実世界では味わえないスリルと興奮を感じるだろう。ゲームに仕掛けられたトリックを、果たしてあなたは見破れるか?

文=愛咲優詩