外国人観光客の人気No.1! “おもてなし家庭料理”で、改めておふくろの味を見つめ直そう!【作ってみた】

食・料理

公開日:2016/7/23

『世界がよろこぶおもてなし和食』(滑志田真理/ぴあ株式会社)

 海外旅行から帰ってきて、すぐに食べたくなるのはやはり日本の家庭料理ですよね。焼き魚や煮物といった“おふくろの味”は日本人にとっては昔から慣れ親しんだ最高の料理だと思います。でも実は、このおふくろの味はなにも日本人だけが好むものではなく、今や外国人にも受け入れられ好まれているんです。『世界がよろこぶおもてなし和食』(滑志田真理/ぴあ株式会社)は、著者が日本在住の外国人向けて行っていた、日本の家庭料理を教える料理教室が評判となり、そこで好評だったレシピをまとめた本です。天ぷらや寿司といった、いわゆる外国の方がよく食べる日本食ではなく、日本の家庭で一般的に出されている料理に海外の方からも好まれる要素も考慮して考えられたレシピばかりで、実はこの本の英語版も発売されています。今回はこの中から日本人も好きなおふくろの味3品を実際に作ってみました。

1.外国人も好きな鮭を使った「南蛮漬け」
(NON-FRIED NANBAN-ZUKE WITH SALMON FILLETS)


 米酢、しょうゆ、みりん、酒、赤唐辛子を鍋に入れて火にかけ、沸騰したらバットに移します。ここに薄切りにした玉ねぎ、にんじん、ピーマンを加えて混ぜます。サラダ油を熱したフライパンに、片栗粉をつけた鮭をおき両面を焼きます。これを、先ほどのバットに入れてマリネし、1時間ほど漬けておけば完成です。

 まずは外国人も好きな鮭を使った南蛮漬けを作りました。ただ、ここでは手間を省いて、いつもなら揚げるところを焼くことでとっても手軽にできました。しっかり味が染み込んだ鮭は酸味が効いたさっぱりした味で、これなら食欲がない夏でも食べられます。またたっぷりの野菜も摂れるので、栄養バランスもバッチリです。ちなみに、英語でこのレシピは「NON-FRIED NANBAN-ZUKE WITH SALMON FILLETS」と言うそうです。

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2、海外でもポピュラーな豚肉を使った「カツ丼」
(RICE BOWL WITH PORK TONKATSU)


 小麦粉、溶き卵、パン粉の順につけた豚肉を170度の油できつね色になるまで揚げてトンカツを作ります。これを、玉ねぎ、だし、しょうゆ、みりん、酒、砂糖を入れて煮込んだ鍋に加えて、ふちから溶き卵を流し込んだら蓋をして再び数分煮込みます。最後にこれを器に盛ったごはんの上にのせれば完成です。

 こちらも、海外でもポピュラーな豚肉を使ったレシピです。ただ、豚肉を使ったトンカツまでは日本食として親しまれているかもしれませんが、それをさらに卵でとじるカツ丼は、外国人にとってはかなり新鮮にうつるはず。煮込まれたトンカツと卵の優しい味がマッチして、モリモリ食べられます。彩りもよく、ボリューム満点なので、スタミナをつけたい時にぜひ。英語では「RICE BOWL WITH PORK TONKATSU」だそうです。

3、これぞおふくろの味! なすの煮物
(EGGPLANT IN DASHI)


 だし、酒、砂糖、しょうゆを鍋に入れ火にかけます。ここに、皮側に切り込みを入れたなすを加え、ふたをして15分ほど煮ます。これを器に盛り、最後にしょうがをのせれば完成です。

 最後は外国でもよく使われる野菜であるなすを使ったレシピです。海外でも煮込み料理などによく使われますが、ここではあっさりした煮汁で煮込むことで、とても優しい味の煮物になりました。なすのくたくた感がたまりません。また、なすの皮に入った切り込みも、日本的で繊細な感じがして良いですよね。これぞ、おふくろの味という方も多いのではないでしょうか。英語では「EGGPLANT IN DASHI」と言います。

 

日本食を作りながら英語も学べて一石二鳥!
 日本食の作り方を英語で説明するというのはかなりハードルが高いですが、本書ではまず、料理名や調味料が日本語と合わせて英語表記もされているので、料理と一緒に英単語も学ぶことができます。そこから、今度は同書の英語版を見て作り方の表現を学んでいっても良いかもしれません。日本食の良さを再確認しながら、料理を通して英語に触れると、英語が楽しく身につくかも知れませんね。

文=JUNKO