チャンポンを食べたことがないのに作る店、未亡人が経営する店…北尾トロ率いる“町中華探検隊”が巡る昭和の味

食・料理

公開日:2016/8/20

 人気ライターたちによる異色の食べ歩きエッセイ『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』が2016年8月19日(金)に発売された。

 昭和以前から営業し、気楽に入れて1,000円以内で満腹になれる庶民的な中華店、それが町中華。単品料理主体や、ラーメンなどに特化した専門店と異なり、麺類、飯類、定食など多彩な味を提供している。中には中華料理とは言い難い、カレーやカツ丼、オムライスを備える店も。大規模チェーン店と違ってマニュアルは存在せず、店主の人柄や味の傾向もはっきりあらわれるのが特徴なのだ。

 『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』の北尾トロを中心に結成されたのは「町中華探検隊」。彼らの使命は、高齢化の荒波にさらされて滅亡の危機にある個人経営の大衆的中華料理店の研究・記録だ。半チャンラーメン発祥の店に行ってみたり、早稲田・神保町など中華料理店密集地帯でハシゴしてみたり、化学調味料に思いを馳せてみたりと、その研究に余念はない。

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 登場する店も超個性的である。夫婦で出前をする店、チャンポンを食べたことがないのに作る店、未亡人が経営する店……。大量の中華料理の向こう側に見えてきたのは、戦後日本の食文化の歴史だった――。読めば思わず昭和の味を食べに行きたくなる一冊、ここに誕生。

町中華探検隊
超高齢化の荒波にさらされて滅亡の危機にある町中華(個人経営の大衆的中華料理店)の研究・記録を行なうグループ。これまでのメンバーは隊長・北尾トロ周辺の出版業界人が多かったが、同書刊行を機に全国津々浦々の同志が名乗りを上げてくれることに期待している。最終目標は「1億総町中華探検隊」である。

北尾トロ
1958年、福岡県生まれ。ライター。本やマニア、裁判傍聴、狩猟など、好奇心のおもむくまま、さまざまな分野で執筆。町中華探検隊では隊長を務めるものの、好きな割に食べっぷりは力弱く、隊員の助けを借りて完食にこぎつけている。『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』『沈黙のオヤヂ食堂』など著書多数。

下関マグロ
1958年、山口県生まれ。街歩きをしながら、ネタを探して原稿を書いている。町中華探検隊では二号。店舗ファサード、店の歴史などに興味あり。主な著書は『歩考力』。「メシ通」にて『美人ママさんハシゴ酒』を連載中。

竜超
1964年、静岡県生まれ。ゲイマガジン『薔薇族』の二代目編集長という異色の肩書きを掲げつつ町中華探検を続ける隊一番の変わり種。肉使いのよい店をこよなく愛する野獣系隊員。『オトコに恋するオトコたち』『消える「新宿二丁目」』などの著書があるが、LGBT系以外の本はこれが初。

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