水木しげるの故郷・鳥取県境港市に水木妖怪大集合! 133点の妖怪画が集まった追悼記念本も発売

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/13

 漫画家・水木しげる氏の生誕の地・鳥取県境港市で「怪フォーラムinとっとり」が2016年9月11日(日)に開催される。また、水木氏の追悼の意を込め、8月30日(火)には『別冊 怪 追悼・水木しげる 世界妖怪協会 全仕事』が発売された。

 水木氏が会長を務める世界妖怪協会が、妖怪文化の普及に貢献した地域として「怪遺産」に認定したのが、この鳥取県境港市と岩手県遠野市、徳島県三好市の3市。そして、この地域の所在地である鳥取・岩手・徳島の3県が、連携や交流を深めながら、情報発信と地域活性化を推し進めようと、2012年から開催してきたのがこの「怪フォーラム」だ。

 今年は、水木氏の生誕の地・鳥取が舞台となり、妖怪と伝承や伝統芸能を通して、人と妖怪のかかわりを探っていく。イベントでは、鬼太郎たちと水木しげるロードを大行進する「妖怪大行進」や、「お化け大学校特別講義」と題し、民俗学者・小松和彦や雑学博士・荒俣宏、小説家・京極夏彦らによるトークショーが繰り広げられる。

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 さらに、水木しげる記念館やアーケード内では「世界妖怪芸術祭」を開催。水木しげる妖怪×著名日本画コラボレーションアートや、YOKAIアーティスト・樽屋タカシ×水木しげる妖怪の新作コラボ妖怪絵画が展示されたりと、妖怪ワールド全開だ。

 妖怪をこころゆくまで堪能し、ちょっと小腹が空いたら「境港うまいもん市」やキッチンカ―に立ち寄って見るのもオススメ。鳥取の二十世紀梨や徳島のしいたけ天ぷらスダチ添え、岩手の民話の里からのおみやげなど、3県のご当地特産品が並んでいる。

 また、9月10日(土)の17:30からはイベント前夜祭も開催。怪遺産の紹介や、京極と宮部みゆきによる朗読会など、前夜祭も盛りだくさんの内容になっている。20時からは「ナイトウォーク&ナイトミュージアム」が開催され、夜の水木しげるロードや水木しげる記念館を散策。昼間とはまた違う夜の妖怪ロード&ミュージアムを楽しもう。

 『別冊 怪 追悼・水木しげる 世界妖怪協会禅仕事』では、世界で唯一の妖怪マガジン『怪』が1997年に刊行して以来、数多くの漫画や妖怪画、文章を本誌に発表してきた水木氏の、書籍として現在までまとめてこなかったフィールドワークや対談、妖怪画が多数集結。500頁を超える大ボリュームで、その半分以上がカラーページになっている。

 掲載される妖怪画は、なんと133点。『怪』で大人気だった特集「妖怪人類学フィールドワーク」も、隠岐、境港など日本のみにおさまらず、パプア・ニューギニア、オーストラリア、フランス、ブータン、雲南など、世界各地の情報がつめこまれている。さらに、水木氏のお別れの会レポートなども掲載されており、どれだけ水木氏が様々な人から愛されていたのかがよく分かる。

 水木氏が亡くなってから早1年が経とうとしている今、改めて水木氏を知るきっかけとして、イベントに参加したり、同書を読んでみてはいかがだろうか?

■「怪フォーラムinとっとり」
日時:9月10日(土)17時30分~21時30分(予定)/ 9月11日(日)10時~17時
メイン会場:JR境港駅前境港海陸運送駐車場(鳥取県境港市大正町43)
その他会場:水木しげるロード(境港市大正町~本町)周辺/水木しげる記念館&水木しげるロード・アーケード内(鳥取県境港市本町5)
主催:鳥取県、岩手県、徳島県
共催:境港市
企画:KADOKAWA
協力:境港海陸運送

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