西原理恵子『毎日かあさん』9月11日回の“ある言葉”が「重い」「身に沁みる」 と話題

マンガ

更新日:2017/4/3

 2016年9月11日(日)に発刊された『毎日新聞』に掲載されている『毎日かあさん』の内容が素晴らしいと、Twitterで大きな話題になっている。「はっとさせられました」「教科書に載せたい」「これは本当に良い話」と、読者の心を強く打っているようだ。

 『毎日かあさん』は2002年より『毎日新聞』朝刊に週一回掲載されている西原理恵子による漫画。西原自身の家族のエピソードをモチーフに、主婦の日常生活や、子育てに関する奮闘がリアルに描かれており、子供から母親、お年寄りに至るまで幅広い層のファンを獲得している。単行本も発売されており、2009年にはアニメ化、2011年には実写映画化もされた。

 11日の『毎日新聞』では“お金を稼ぐこと”を題材に、西原の上京~売れていくまでの話が描かれた。20歳で上京した西原、「目標は月収30万円」と意気込む。30万円の内訳は生活費諸々に20万円で10万円が貯金というもの。パブでのバイトと、西原曰く「エロ本のカット描き」で生活がスタートした。5年後にはエロ本のカットだけで収入が30万円になり、定食屋で贅沢をして、無職の彼氏とも別れた。貯金が60万円になると2DKの部屋へ引っ越し。そして貯金が100万円になったときに「これでやっと風邪がひける」と安心したのだった。最後は「お金を稼ぐということは 自由を手に入れることだった」という言葉で締められている。

advertisement

 「これでやっと風邪がひける」、この言葉に共感した人は非常に多いようで「このコマで泣きそうになってしまった」「このコマを見落とさない感性の人が世間に多いといいな」「力のある言葉」「痛いほどわかって泣けた」「すごく重くて身に染みる」と男女問わず反響が続出した。

 この大反響を受けてか、Amazonの「本の人気度ランキング」(過去24時間で最も売上が伸びた商品)で『毎日かあさん13 かしまし婆母娘(ばばははむすめ)編』(毎日新聞出版、10月22日発売)が一位に輝いた(9月12日付)。何気ない一言が強く心に染みる『毎日かあさん』、自分の人生観が変わるのは、案外こんなほのぼのした漫画だったりするのかも。