「尊敬する人=両親」という人に伸びしろなし!? “一流の存在感”をつくる7つの要素とは?

ビジネス

公開日:2016/9/25

『こんな大人になりたい』(ぱる出版)

 憧れの人が大物であればあるほど、あなたの伸びしろは大きい。できるだけ一流の人に憧れて、近づこうという野心を持ち成長していくことが大事なのだ。『こんな大人になりたい』(ぱる出版)は、ヤングビジネスパーソンのカリスマ・千田琢哉氏が、成長する若者に向けて、コンサルタント時代に出会った3300人のエグゼクティブから学んだ「一流」が一流たる要素を伝授してくれる。

<一流の「存在感」を形づくる7つの要素>

【Charisma】カリスマ(周りを惹きつける魅力を持っている)
【Principle】プリンシプル(武士道のような潔さを持っている)
【Toughness】タフネス(挫折に強い精神力を持っている)
【Identity】アイデンティティ(ブレない信念を持っている)
【Originality】オリジナリティ(自分にしかない味・顔を持っている)
【Style】スタイル(持ち物にこだわりを持っている)
【Money】マネー(お金の使い方を知っている)

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「勝負すべき土俵とは、他人の半分の努力しかしていないのに他人の倍のスピードで成長した分野」であると語る千田氏。2007年から本書までで126冊というハイペースのベストセラー作家であり、若者のカリスマである千田氏は、若い頃から大物作家に憧れ、文章力を高く評価されていたそうだ。

「信用できると思われたければ何かを継続すればいい」とアドバイスする著者。就活で東大生が圧倒的に有利なのは、ずっと継続して勉強してきたことが証明されているからだという。納得だ。

 また、「道を歩くときに通行人と目を合わせない」というのは、一流の人を見かける機会の多い著者が気づいた事実だという。キョロキョロしたりスマホいじりをしたりせずに、堂々と姿勢よく歩くべしということなのだ。

 お金の使い方はどうだろうか?「品のある人は目に見えないものにお金を払う」という。グリーン車の料金の本質は、下品な人々と同じ空間に居合わせる確率を下げることだそう。成功者は、気分のよいことにお金を払うのだ。たとえば気分のよいお店にはよい気が流れているのだそうで、「運」につながってくるのだという。

 上質のものにはそれなりの金額がついている。「買わなくてもよいから超一流と一流、一流と二流の違いを見抜く力を養っておくことが大切」と著者。物ごとを判別するスピードが速くなり、最終的には物だけでなく人も見抜けるようになるそうだ。若い頃から選択眼を鍛えておくことが大事なのだ。

 千田氏の目線は「一流の人たち」の裏側や体幹にまで届いている。若い時から存在感を培っていかないと、いざという時に、ビジネスの好機を逃す場合もあるのだ。超一流の大人たちが、なぜ超一流なのか。次世代を育てることを使命としている千田氏が、自分をも丸裸にしつつ、あますことなく伝えてくれる。

文=泉ゆりこ