本当に住んで幸せな街って? “人の五感”で考える「住みやすい街」

暮らし

公開日:2016/12/4

 「HOME’S総研」による初の書籍『本当に住んで幸せな街 ―全国「官能都市」ランキング』が2016年11月17日(木)に発売された。

 「住みたい街」や「住みやすい街」… 住むことに関する多種多様なランキングは「住むこと」「暮らすこと」に関する私たちの「体験」そのものが反映されているとは言い難い。本当に豊かに楽しく生きられる、魅力的なまちとはなんなのか?

 同書では、「他者との関係性」「五感で感じる身体性」を基準にした「官能(センシュアス)」をキーワードに、まちを再評価する試みを行っている。再開発や、均質化された都市計画によって、まちの個性や多様性が失われつつある現在、本当に住んで幸せなまちとはどこにあるのか。中央・地方を問わず、そこに生きる人たちの“まちに対するリアルな評価”を可視化して、近未来のまちのイメージを探っていく。

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 同書は、2015年9月に発表された『Sensuous City(官能都市)―身体で経験する都市;センシュアス・シティ・ランキング』と題したHOME’S総研の調査研究レポートをもとにしたもの。発表直後から大きな反響があった同レポートのコンセプトはそのままに、一般の人にもわかりやすいように、内容や構成が書き直されている。

第1章 フォーマットが先行する日本の都市計画
「良好な」まちは誰が決めたのか/いまだに軌道修正できない日本の都市計画/なぜ千葉県印西市は「住みよさNO.1」なのか/「住みたい街ランキング」 ほか

第2章 センシュアス・シティ・ランキング
1 共同体に帰属している街― 東京は大阪より共同体帰属意識が高い
2 匿名性がある街― 大阪がトップ2
3 ロマンスがある街― 横浜はロマンスのまち
4 機会がある街― 金沢や仙台にはチャンスが転がっている
5 食文化が豊かな街― 金沢市ほか地方都市がランクイン
6 街を感じる街― 吉祥寺強し。「東京都比率」の高い指標
7 自然を感じる街― 東京西部、ニュータウン系都市が上位に
8 歩ける街― 江戸川区が大健闘 ほか

第3章 センシュアス度で全国のまちを測る
東京都心は「匿名性」「ロマンス」「機会」に恵まれている/都内トップエリアはバランスがいい/東京の下町は四者四様/目黒区は武蔵野市にそっくり/三鷹市は井の頭公園があるのに……/文京区よりも荒川区狙いで ほか

第4章 センシュアスは幸せの実感値
センシュアス度と居住満足度・幸福実感度は比例する/センシュアス度が低いと、人口流出を招きやすい/センシュアスなまちには一体何があるのか? ほか

 「自分にとって本当に幸せな都市はどこか」「住んでいる都市をより魅力的にするにはどうしたらいいか」を、“人の五感”という、これまでにない視点で考えることを提案した同書。あなたの住んでいるまちは本当に魅力的な場所なのか、確かめてほしい。

※掲載内容は変更になる場合があります。