嫌な気持ちは、見すごさずに、朝見すえる。「朝活の第一人者」が実践する、早起きで毎日を輝かせる方法

暮らし

公開日:2016/12/18

 朝4時に起きる「ヨジラー」急増のきっかけを作った「朝活の第一人者」が実践する、早起きで毎日を輝かせる方法『朝の余白で人生を変える』が2016年11月25日(金)に発売された。

 私たちはふだん、「あれもこれも」を追求し、なんでも効率化することに夢中だ。ニュースはネットで目についたものをぱっと読み、動画は時間やCMを気にせず、好きな時に見る事ができる。目的をもって調べたり、必要な情報が必要なだけほしい、という意欲がある場合は、いまほどよい時代はないかもしれない。

 しかし、こうしてネットやデジタルの恩恵を享受しながら、一見「無駄」だと思えるようなことを無性にしたくなることはないだろうか? 明確な目的をもってものごとを処理する能力は、私たち人間よりも、はるかにコンピューターや人工知能のほうがいい仕事をしてくれる。これからの人工知能時代に活かすことができる、人間だけがもっている力とは何か。それは、一見無駄だと思うことから、価値を見いだす力なのではないだろうか。

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 著者は、本来の自分自身の感覚を取りもどす手段として、「朝の余白」がいままで以上に大切になってくるのではないかと考えている。朝は、自分さえ早く起きることができれば、周囲の邪魔も入らず、ひとり静かに自分と向き合うことができる時間。周囲の情報をインプットすることに心をとらわれずに、自ら湧き上がる、ネットの検索窓には入れられない気持ちを、朝の時間で見つけてみては?

同書の内容(一部抜粋)
早朝読書でかろやかに行動してみよう!
私の朝の習慣の1つは「早朝読書」です。オープンしたてのカフェで、始業前にゆっくり本を読むのは至福の時間です。勉強をしている方は参考書を読むことが多いかもしれませんが、ときには息抜きとして、まったく関係のない本を読んでみてもいいかもしれませんね。
朝読書をするメリットは2つあります。
1. 外部に中断されないから、集中できる。
2. 本で得た知識を、ブランクなしにすぐ実践できる。
1については、朝の効用として多くの方がおっしゃるとおりです。邪魔されないから集中力が高まるうえ、睡眠によって脳内が整理ずみの状態なので、頭に本の内容が入りやすくなっているはずです。
1も、もちろんたいせつですが、じつは私がよりメリットを感じているのは2のほうです。夜、本を読んでいて、「へぇーなるほど。試してみよう」と思っても、ひと晩寝ると何を試すのか忘れてしまうことってありませんか? 一応メモを取ってみても、そのメモ自体をなくしてしまったり……。朝時間で読書をすると、「試してみよう!」と思ったことを、すぐに実践できるようになるのです。「鉄は熱いうちに打て」とはよくいったもの。知識を得てからブランクを入れず、すぐに行動に移せることで、さまざまなスキルアップのチャンスが広がります。

嫌な気持ちは、見すごさずに、朝見すえる
私は、人間関係における「怖い」という気持ちは、「傷つきたくない」という気持ちと同義なのではないかと考えています。朝は、あえて見ないことにしていたことを、冷静な頭で分析できる貴重な時間です。もし、あなたが人間関係になんらかの怖さを感じているのなら、自分の「傷つきたくない」に目を向けて、どうして傷つきたくないのか、どうしたら傷ついても大丈夫と思えるようになるかを分析してみてはいかがでしょう。人との接し方が変わってくるかもしれませんよ。分析してみて、傷ついてもいいと思えるくらいの想いやメリット、情熱が自分にあることがわかったなら、たとえ怖いと感じていても、思いきって一歩を踏み出せるようになります。その結果、たとえ傷ついたとしても、考え抜いて踏み出した一歩に後悔はないはずです。逆にいうと、そこまで考えを深めていないから怖いのです。だから、想いを「見すごす」ことなく、「見すえる」ことが大事なのではないかと私は考えています。

目次
序章 なぜ、朝の余白が必要なのか
第1章 人生に余白をつくる
第2章 身体に余白をつくる
第3章 仕事に余白をつくる
第4章 勉強に余白をつくる
第5章 人間関係に余白をつくる
第6章 家族関係に余白をつくる

池田千恵
「株式会社 朝6時」代表取締役社長。福島県生まれ。2度の大学受験失敗を機に早起きに目覚め、半年の早朝勉強で慶應義塾大学総合政策学部に入学。以来、挫折のたびに早起きの成功体験を思い出し逆境を乗り越える。外食企業、外資系コンサルティング会社を経て、2009年に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』を刊行。ベストセラーとなり、朝4時に起きる「ヨジラー」急増のきっかけとなる。早起きによる思考整理/情報発信/時間管理/目標達成手法を著書や講演、企業研修などで紹介した経験をもとに、2015年、企業や自治体の早朝始業の仕組みを構築するコンサルティング会社「株式会社 朝6時」を起業。朝を戦略的に活用し、売上を向上させる方法を指南している。

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