たった2分でベストセラー『夢をかなえるゾウ』を読破! 自己啓発本を何冊読んでも変われない人がやるべき”4つの行動”

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更新日:2022/1/25

 本を読む時間がない日々忙しい人のために、ロングセラー、ベストセラー、話題の本etc…ダ・ヴィンチニュース独自の視点で選書した名著を紹介! 第2回は、2008年にベストセラーとなった『夢をかなえるゾウ』です!

 

 シリーズ「累計300万部」の『夢をかなえるゾウ』(水野敬也/飛鳥新社)。そのうち何割の読者が本書の内容を実践できただろうか? ゾウの姿をした関西弁の変な神様・ガネーシャがダメダメサラリーマンの前に現れて、「おい、起きろや」「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」といった調子で次々に課題を出していく。そのひとつひとつが歴史に名を刻む成功者たちの教えで、どれも今すぐ真似できることばかり。すべて実践すれば成功できるというストーリー仕立ての自己啓発本なのだが……。その小さな課題を実行に移せるかどうかで人間としての価値が問われ、できなければますます自己嫌悪に陥る、ある意味、残酷な本ともいえる。挫折しないための秘訣は、大まかにわけた“課題のテーマ”を日々意識して行動する習慣を身につけることだ。

『夢をかなえるゾウ』

【実用性】★★★★★(誰でも実践できる課題ばかり)
【わかりやすさ】★★★★★(会話主体のスト—リー仕立てで一気読みできる)
【面白さ】★★★★(大阪弁のガネーシャのキャラがなんといっても傑作)

 

①“人が喜ぶ”ことをする

 お金は人を幸せにして喜ばせた分だけもらえるもの。人を喜ばせる人は周りも応援してくれるようになる。「募金や寄付をする(ジョン・ロックフェラー)」「身近にいる一番大事な人を喜ばせる(コカ・コーラCEOのロベルト・ゴイズエタ)」、「誰か一人のいいところを見つけてホメる(アンドリュー・カーネギー)」「会った人を笑わせる(サウスウエスト航空名誉会長のハーブ・ケレハー)」といったように自分にできる範囲でお金、贈り物、言葉で人に喜びを与えられる人は自分にも返ってくるのだ。

 

②“自分が喜ぶ”ことをする

 自分には無理、やっぱりダメだとマイナス思考になる人より、自分ならできる、勉強になったとプラス思考で物事を考えることは成功者の条件だ。「その日頑張れた自分をホメる(手塚治虫)」「運が良いと口に出していう(トーマス・エジソン)」「自分の一番得意なことを人に聞く(マイケル・ジョーダン)」「夢を楽しく想像する(著名人へのパイ投げ名人 ノエル・ゴダン)」など、プラス思考の人は自分を喜ばせることも得意である。

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③見た目、体調、環境を整える

 イチローが小学生の頃からグラブを磨き続けてきたことを例に出し、サラリーマンは「靴を磨く」べしとガネーシャ。ほかにも「毎朝、全身鏡を見て身なりを整える(ココ・シャネル)」、体調管理のため「食事は腹八分目におさえる(釈迦)」、「トイレ掃除をする(松下幸之助)」、「決めたことを続けるための環境を作る(エイブラハム・リンカーン)」、「明日の準備をする(ランス・アームストロング)」など、成功するための条件を整えることも大事だ。

 

④まずはやってみる

 「人の長所を盗む(スティーブ・ジョブス、ウォルマートの創業者サム・ウォルトン)」、「人気店に入り、人気の秘密を観察する(科学者アルバート・セント・ジョルジ)」、「求人情報誌をみる(チャールズ・ダーウィン)」。成功したい人にはこうなりたいと思う夢や憧れの人がいるだろう。どうしたらそこに近づけるかを考えれば、やるべきことはたくさんある。成功は小さな習慣の積み重ねから。ただ指をくわえて見ているだけでは何もはじまらないのだ。

 

【まとめ】ここで紹介したもの以外にも課題はあるのでぜひチェックしてほしい。ビジネス書を読み慣れている人は、本書のあまりにも地味で簡単な課題に拍子ぬけするかもしれない。しかし簡単なことさえも実践し続けるのが難しいのは、自己啓発本を何冊読んでも変われない人なら痛感しているはずだ。本書の締めくくりには、最後の課題として「やらずに後悔していることを今日からはじめる」といった根本的な成功法則のお達しが下る。人生は一度きり。はじめるなら今だ。

 

文=樺山美夏

 

【第1回はこちら】たった2分でベストセラー『HARD THINGS』を読破! 会社でバカにされないために。ピンチを切り抜く”4つのアドバイス”