北方謙三『大水滸伝』シリーズが累計発行部数1,000万部を突破! 執筆17年、原稿25,500枚にのぼる超大作

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/12

 執筆17年、原稿25,500枚にのぼる超大作、北方謙三の「大水滸伝」シリーズが“累計発行部数1,000万部”を突破した。そんな金字塔を打ち立てた北方からコメントが寄せられているので紹介しよう。

私は、ただ書き続けてきただけだ。1,000万部に到達したということは、結果として読者に受け入れてもらえたということなのだと思う。読み続けてくれた人たちに、感謝している。これからも“作家としての完成”を拒絶し続け、書き続けていきたい北方謙三

 「大水滸伝」シリーズとは、『水滸伝』『楊令伝』『岳飛伝』の3部作・全51巻の総称のこと。12世紀の中国、国が乱れ、人々が疲弊していた北宋末期、宋江(そうこう)という男が天下を糺す意志を込めて書いた「替天行道(たいてんぎょうどう)」という1冊の書から物語は始まる。その志に賛同する男たちが集結し、梁山泊を叛乱の拠点にした苛烈で果てしない戦いは、若き楊令(ようれい)に託され、さらには武人・岳飛(がくひ)へと引き継がれる。壮大なスケールで描かれる中国歴史大河シリーズだ。

 さらに、2017年4月17日(月)に発売する『小説すばる』2017年5月号より、いよいよ北方の新作『チンギス記』の連載が始まる。「大水滸伝」シリーズの後の時代、テムジン(チンギスハン)が活躍する新たなストーリーだ。まだ「大水滸伝」シリーズを読めていない人は、これをキッカケに手に取ってみてはいかがだろうか?

advertisement
img02

北方謙三(きたかた・けんぞう)
1947年佐賀県唐津生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞、2006年『水滸伝』で第9回司馬遼太郎賞、11年『楊令伝』で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年に紫綬褒章を受章。16年に「大水滸伝」シリーズで第64回菊池寛賞を受賞。
「大水滸伝」公式ホームページ:http://www.shueisha.co.jp/dai-suiko/

※掲載内容は変更になる場合があります。