いま、韓国でもっとも読まれている日本の本ランキング

更新日:2014/2/24

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いま、日本では空前の韓流ブーム。では、韓国では日本ブーム?
その答えは「YES!」。韓国の若者は日本のドラマや音楽、バラエティーに親しんでいるし日本語を学ぶ若者も多いラコよ。
本も、村上春樹やよしもとばなな、宮部みゆきといった日本でも大人気の作家、作品が変わらず読まれているし、マンガ、最近ではラノベもとっても人気ラコ。
今回は、いま韓国でもっとも読まれている日本の本を調べてみたラコよ!
そして、韓国出身の読みたガール、シヨンちゃんにも日本の本について聞いてみたラコ!
 

シヨン(3月11日生まれ。韓国出身。韓国でモデル・女優として活動したのち、日本に来日。現在、SDNメンバーとして活動中。また、電子ナビ「読みたガール」として、今後の活躍が期待される)

――「読みたガール」オーディンションのときに、日本の本をたくさん読んでいたとおっしゃっていましたが、どんな作品をたくさん読んでいたのでしょうか。

シヨン :日本の本は、学生時代から20代前半にたくさん読みました。いま、日本にきて約1年経ちますが、実は日本に行きたい!と思ったのは、江國香織さんの本を読んでからなんです。

――江國香織さんの作品のなかでお気に入りは?

シヨン :初めて読んだのは『ホリーガーデン』でした。最初は、これはいったい何の内容なのかよくわからなかったんですけど、そのあとに『きらきらひかる』を読んで、この作家は感情をこういうふうに書くんだということがわかって好きになりました。『冷静と情熱のあいだ』も好きです!

――ほかに好きな作家はいますか?

シヨン :村上春樹さんです。さいきん読んだ『1Q84』は、ページをめくる手が止まらないほど夢中になりました。いまでも韓国のベストセラーになっているし、韓国中の本好きの人は全員読んだと思いますよ。江國さんの本も出るたびにベストセラーになります。

――シヨンさんは、エンターテインメント作品よりも純文学が好き?

シヨン :私が本を読み始めたきっかけが、女優を始めるなかで感性を豊かにしたいと思ったからなんです。人間のいろんな感情を本から学びたいと思って。日本の本は、言葉ひとつひとつにたくさんの意味が込められていて、セリフやフレーズがガラス玉みたいに繊細なんです。自分なりに想像しながら、なんでこんな感情になるんだろう?と、問いかけながら読むのが好きだからかもしれませんね。

――翻訳本として読むことに難しさを感じたことはありますか?

シヨン :正直難しいな、とは思います。けど、日本語には「ごめんなさい」という一言にもいろんな意味が込められるじゃないですか。「失礼しました」だったり「よろしくお願いします」だったり。そこが面白いなって思います。もっと漢字を勉強して日本語版でも読んでみたいです。

――シヨンさんをはじめ、韓国の若者に日本の本が人気の理由はなんでしょう?

シヨン :韓国では、日本のドラマやバラエティなどを放送しないから、本から日本の情報を得ようとする若者はたしかにいるような気がします。同じ人間だけど、感情が違う国のひとつだと思うので日本の媒体の多様性や表現の多様性を感じ取って好奇心をもつ学生も多いですね。

――シヨンさんが本を読むことで得られたことを教えてください。

シヨン :私は、愛のお話や、人生、教訓を得られるお話が好きなんですね。自分が悩んでいるときにそういう本を読んで元気や力をもらうようにしています。気に入った本や、その本のフレーズはいつでも取り出せるようにしているんです。言葉に助けられることが多いんです。
 そして、いつか自分が日本で経験したこと、日本の文化や日本の人と触れて感じたことをイラストと一緒に綴った本を出したいと思っています。
そのためにこれからも本をもっとたくさん読んでいきたいです。