10年前の書籍が爆売れ状態! ピース又吉が『世界一受けたい授業』で紹介した『友だち幻想』が話題

文芸・カルチャー

更新日:2018/4/22

 2018年4月14日(土)に放送された「世界一受けたい授業」で、お笑い芸人で芥川賞作家のピース・又吉直樹が『友だち幻想』を紹介。10年前に刊行された書籍にも関わらず、「めちゃくちゃ読んでみたい!」「又吉の紹介してた本すごく気になるー」と大きな話題になっている。

 社会学を専門にする著者・菅野仁が2008年に書き上げた同書は、中高生に向けた実用的社会学の本。人付き合いが苦手だった小学生の長女が、クラスに馴染むように学校で注意された様子を見たことが刊行のきっかけになったという。

 同書では、「みんな仲良く」という理念や「私をまるごと受け入れてくれる」という考えは幻想であると説く。人付き合いのルールを知り、ほんの少しの作法を身につけるだけで必要以上に傷つかず、しなやかに生きることができる。

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 学校の課題図書や入試の問題文としても取り上げられていた同書だが、SNSなどの発達により現代社会での「人付き合いの疲れ」に悩む人からも需要が急増。月間100冊程度がじわじわ売れていたのが、昨年から突然売り上げが3倍に。2017年5月から2018年4月の1年間だけで14万6,000部の重版を記録した。

 「世界一受けたい授業」では、又吉が同書の内容を踏まえて「友達は怖い存在・脅威になりうる」「いくら仲のいい友だちでも、100%理解できる友だちなんてありえない」「自分以外は全員『他者』」と説明。同書の「ほとんどすべて」の部分に感銘を受けたという。

 この放送には「又吉先生の言ってることすごくわかるな… 読んでみよう」「解説の言葉がしみる! 昔の自分に理解させたい」「自分以外結局他人! 本当にそうなんだよな!」と大反響があがり、Amazonの「本の売れ筋ランキング」では放送後数日間1位をキープしていた。

 「この本を読んで、友達との関係が上手くいかない理由が分かった」「人付き合いは苦手だけど、一歩踏み出そうという勇気が湧いてくる」と評判の同書。「人付き合い」の苦手な人はもちろん、今の環境に馴染めていない人は本書で上手な人付き合いを身につけよう。