2011年下半期 人気レビューランキング <文学賞受賞作品編> ベスト5

更新日:2013/8/14

advertisement

今回の人気レビューランキングでは、
芥川賞などいろんな文学賞を受賞した作品を紹介するラコ!
1位は昨年の芥川賞受賞の『きことわ』。
作者の朝吹さんと一緒に受賞した『苦役列車』の西村さん、
キャラクターが真逆でセンセーショナルだったラコ~。

 
2011年下半期 人気レビューランキング
<文学賞受賞作品編> ベスト5


第144回芥川賞受賞作
日常はこんなにも奇跡にあふれている
 

 

1位 『きことわ』

朝吹真理子/新潮社/1008円 (レビュアー:本間詩織)
生きていることはすでに奇跡の一部だと思いませんか? 私は「きことわ」を読んで、何気ない日常のかけがえさを改めて感じ、ぐっと胸が熱くなりました。
この物語はいたってシンプル、昔は姉妹のように仲の良かった貴子(きこ)と永遠子(とわこ)だったけど、ある事情からすっかり疎遠になってしまっていた。そのふたりが25年後…(続きを読む)

(=・오・=)<当たり前の日常なんてないラコ

  

第38回文芸賞受賞作
当時17歳の作者による「自称変わり者の寝言」 

 

2位 『インストール』

綿矢りさ/河出書房新社/350円(レビュアー:あすか)
自称変わり者の脱力系な女子高生、朝子は、学校生活からドロップアウトすることを決めて不登校生活を開始することに。今後のあてもない朝子がゴミ捨て場で出会った小学生の男の子から紹介されたのは、風俗嬢チャットのアルバイト。秘密の押入れに持ち込んだパソコン画面を通して、少年と朝子は自分たちなりの視点から世の中を見つめるのだった…(続きを読む)

(=・오・=)<映画化もしたラコね

  

『オズの魔法使い』をうまく取り入れた、
まっすぐで繊細な学園青春ストーリー
 

 

3位 『ガガガ文庫 こうして彼は屋上を燃やすことにした』

著:カミツキレイニー、イラスト:文倉十/小学館/315円 (レビュアー:あすか)
第5回小学館ライトノベル大賞 ガガガ大賞受賞作。
別れた相手を忘れられない私、三浦加奈(みうらかな)は死のうと決意して向かった屋上で、奇妙な3人組と出逢います。
怒ることができない「ライオン」、泣くことができない「カカシ」、笑うことができない「ブリキ」。ライオンは言います。「一緒にやりません? 復讐。死ぬのはそのあとでも遅くないでしょう?」…(続きを読む)

(=・오・=)<童話のラノベアレンジラコ

  

これで420円は安すぎる、お得すぎる、
の第84回文學界新人賞受賞作
 

 

4位 『最後の息子』

吉田修一/文藝春秋/420円 (レビュアー:ワイコブ)
芥川賞作家や作品を避けて通っている方、多くないですか?
大衆小説が対象で、どの受賞作品を読んでもほぼ楽しめる直木賞と違い、芥川賞作品には普通の頭の私には「?」という疑問詞しか浮かばないこともしばしば。文字が好きだし、どんな作品でもなんでも読む雑食活字中毒系読書をしているし、「偏見を持たずに読書をしよう!」と心がけているにも関わらず…(続きを読む)

(=・오・=)<評価される理由があるラコ

  

76年、群像新人文学賞&芥川賞ダブル受賞
世界への新しい感触をもたらす画期的な小説
 

 

5位 『限りなく透明に近いブルー』

村上龍/G2010/900円 (レビュアー:岡野宏文)
実を言えば僕は村上龍の美学は好きではないのだ。だけど、この「限りなく透明に近いブルー」だけは物凄い力で「読まされて」しまった。ページの奥から目玉を引っぱる見えない糸が出ているみたいに、活字から目が離れなせなくなったことを白状したい。
(続きを読む)

(=・오・=)<名作中の名作!

  

次回は<映画化された作品編>だラコ!
<これまでの記事>
■総合編
■「電子書籍アワード2012」受賞作品編