人気ゲーム『シュタインズ・ゲート』開発スタッフが語る“痛い”キャラクターの魅力

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更新日:2013/8/13


 『カオス・ヘッド』『シュタインズ・ゲート』といった科学アドベンチャーゲームを製作している5pb.が、シリーズ最新作『ロボティクス・ノーツ』を6月28日に発売する。同作では、『シュタインズ・ゲート』から9年後の種子島を舞台に、廃部寸前のロボット研究部に集まった少年少女たちの青春が描かれるが、発売に先駆け、企画者で原作者の志倉千代丸氏とシナリオ担当の林直孝氏に、作品の魅力や制作の舞台裏などについて聞いた。

 同シリーズの主人公は、ノリが独特で少し近寄りがたい雰囲気を持っているという共通の特徴をもっているが、その理由について志倉氏は、「プレイヤーに“痛い”と思われているキャラが、物語が進むことで仲間から慕われるとしたら、人間的にも成長したと感じられると思うんです。そのギャップがおもしろい」と話す。つまり、このギャップによって、徐々に主人公への感情移入や、物語への没入感を高めようというわけだ。

 しかし今作では、主人公よりさらにぶっとんだ“痛さ”を持ったヒロインが登場する。女子高生でありながら、天才プログラマーの「神代フラウ」というキャラクターで、根暗で口も性格も悪くヒキコモリのオタクという、およそヒロインとしてはありえない属性を持っているらしい。シリーズのヒロインたちの中でも1番“痛い”キャラクターとのこと。

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 これはなぜなのか?そのについてシナリオ担当の林氏は以下のように語ってくれた。
 「例えば、『シュタインズ・ゲート』の主人公の“痛さ”は自己主張が強いところにありました。一方、今作の主人公は格闘ゲームオタク。僕の中での印象ですが、格ゲーをプロでやっている人たちにはストイックなイメージがありまして、その部分を突き詰めていった結果、自己主張が激しくてうるさいといった部分とは違った“痛さ”を出していこうと。だから、今回はちょっと落ち着かせて一つの方向性にのみ特化したキャラにし、代わりにヒロインをぶっ飛んだものにしようと思いました」

 志倉氏の言う“ギャップ”をヒロインにも当てはめることができるのであれば、シリーズ中、1番“痛い”このキャラクターは、物語の中での振れ幅により、最も愛されるキャラクターとなるかもしれない。

 志倉氏と林氏の生み出す一筋縄ではいかないストーリー&キャラクターはこの夏最大の注目を集めそうだ。

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(ダ・ヴィンチ電子ナビより)