田中慎弥、瀬戸内寂聴があの大物作家にダメ出し!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/26

「芥川は好きじゃない」「『トロッコ』以外、特にひっかかったものはない」
大文豪をディスっているのは、まさにその文豪の名を冠した芥川賞を受賞し「もらっといてやる」発言で一躍時の人となった田中慎弥と、ベテラン瀬戸内寂聴。ふたりは現在発売中の『すばる』7月号で対談している。最初は『源氏物語』の世界について語り合っていた2人だが、「もらっといてやる」発言の田中に、波瀾万丈の半生で知られ最近でも脱原発のハンガーストライキを決行するなどまだまだアクティブな寂聴、というアグレッシブな組み合わせだけに、話の方向はだんだん危険なほうへ。

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話題が芥川賞に移ると、純文学志向が強く、芥川賞が欲しかったと言う寂聴は、「でも、芥川は好きじゃない」と発言。田中も、「私も芥川龍之介というのはいまだに、『トロッコ』は好きなんですが、そのほか特にひっかかったものというのは実はなくて」と話した。「芥川の作品は、わざとらしいよ」と寂聴が言えば、「苦手ですね。あそこが理解できれば一番いいのかもしれないとも思うんですが、どこか息苦しい感じがしますね」と田中。息ぴったりの文豪disは、なかなかにスリリングだ。

また、田中が「私もできれば瀬戸内さんのお年まで現役で……」と決意を口にすると、「でも結婚したほうがいいね」とアドバイス。ちなみに、寂聴の田中評は、「相当女たらしかもしれないな、と思ったんだけど」とのこと。「女の心をわかってくれると思って、これからいろいろ言い寄ってくるかもね。でも、どうせなら若い子がいいね。おばんはやめなさいよ(笑)」と、寂聴節で釘を刺している。

うーん、しかし……経験豊富な寂聴さんが言ってるってことは、田中慎弥、ほんとに女たらしなの!?

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)