キャプテンコラム第3回 「泡とネットとアミノメの世界の中で」
更新日:2012/4/4
ダ・ヴィン電子ナビ キャプテン:横里 隆 advertisement |
広大な宇宙における銀河の配置を俯瞰して見ると“泡構造”なのだそうです。
これは現在NHKで放送中の宇宙番組、「コズミックフロント ~発見!脅威の大宇宙~」の⇒「ハッブル宇宙望遠鏡 銀河の泡の謎に挑む」(4月5日放送)にて紹介された最先端の発見です。 す、すごい! ぼんやりテレビを見ていて思わす声が出てしまいました。 ぼくたちが生きている宇宙って、泡のようなものだったのです。 泡って言われても、ちょっとわかりにくいと思いますが、 ぼくたちの太陽系が所属している銀河や、アンドロメダ星雲など多くの銀河は、 ブクブクと湧き上がる泡の膜にあたる位置(泡と泡の境界面)に集中して存在しているということなのです。 ちなみに、泡の気泡にあたる部分はポッカリと空いていて、 ここには謎につつまれた「ダークマター」という物質が存在しているとのこと。 なんてことでしょう。 ビッグバンで生まれたこの宇宙は、爆発物が周囲に飛散していくように、 ランダムな配置の星々がひたすら拡散しているものと信じていました。 でも、どうやらそうではなかったのです。 これって、素数に規則性があるというのと同じくらいの ものすごい発見なのでは?と、勝手に興奮してしまいました。 ご存知の方も多いと思いますが、素数の配置には規則性がなく、 その登場パターンを予想することは不可能だと、ながらく思われてきました。 よって素数は高度な暗号作成にも用いられてきましたし、 パターンがランダムであるがゆえに偶発性の証明のような存在でもあったのです。 数学上の未解決問題のひとつである「リーマン予想」は、その素数に関わる定理です。 リーマン予想が証明され、一定の規則性があるとなったら、 ぼくたちが生きているこの世界や人生には、偶然というものはないのでは?とさえ考えてしまいます。 運命論者ではないけれど、そうなるとすべては必然なのだろうか、と。 同じように、規則性はないと思われていた宇宙の構造に、 ※キャプテンコラムは基本、毎週月曜日の12:00に更新予定です。次回、キャプテンコラム第4回は、「海、隔てながら繋ぐもの」の予定です。今回もまた、つたない文章を最後まで読んでくださってありがとうございます。どうかあなたが、日々あたたかな気持ちで過ごされますよう。 よこさと・たかし●1965年愛知県豊川市生まれ。信州大学卒。1988年リクルート入社。94年のダ・ヴィンチ創刊からひたすらダ・ヴィンチ一筋! 2011年3月末で本誌編集長をバトンタッチし、電子部のキャプテンに。いざ、新たな航海へ! |
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