『とある魔術の禁書目録』コンビの謎に包まれた新作

　大ヒットシリーズ『とある魔術の禁書目録』（アスキー・メディアワークス）のコンビ、鎌池和馬とはいむらきよたかによる新作『簡単なアンケートです』（角川グループパブリッシング）が、発売前から話題を呼んでいる。

　「とある」シリーズの傍ら、次々と新作を生み出す鎌池和馬。今回の新作は5月の『ヘヴィーオブジェクト　第三世代への道』（鎌池和馬：著、凪良：イラスト　アスキー・メディアワークス） 、6月の『インテリビレッジの座敷童』（鎌池和馬：著、真早：イラスト　アスキー・メディアワークス）に続き、電撃文庫から3カ月連続での発売となる。いくら速筆で知られる鎌池でも、どこからそのアイディアと時間が生まれてくるのか不思議なくらいだ。

　そして『とある魔術の禁書目録』でコンビを組んだ、はいむらとの新作ということで、否が応でも期待が高まるなか、カバーイラストとあらすじが公開されたのだが……。
「お渡ししたプリントをよく読んでください。これは簡単なアンケートです。」というキャッチコピーの後につづくのは、

「―アンケートを始める前の注意書き―
これは読者参加型のアンケートです。紙とペンの準備をお忘れなきようお願いいたします」

という文章。そして、その後も「いくつかの『物語』をお見せします。その『物語』を面白い順に番号を割り振ってください」とアンケートの説明がつづき、最後は「これは、簡単なアンケートです。」と締めくくられているのだ。

　読者参加型のアンケート！？ これは一体どういうことなのだろうか。本当にアンケートの注意事項なのか、それともストーリーの一部なのか？ 表紙の女の子は？ 内容はホラー、ミステリー、あるいは「とある」シリーズの新作……？

　謎は深まるばかりで、ネットでも「買うとアンケートハガキがついてるんじゃないの？」「これホントに読んでるこっちが書くのか？ ラノベの中の話なんじゃないの？」「アンケート結果を参考に“とあるシリーズ”の新作が書かれるのでは？」など様々な憶測が飛び交っている。

　まったく何がなんだかわからない。いきなり読者をミステリアスな世界に連れ込む、謎だらけの奇妙なあらすじ。わからないだけに、気になる！ あらすじだけで読者にそう思わせてしまうとは、さすが鎌池・はいむらコンビだ。推理と想像をめぐらせながら、7月10日の発売を待とう。

（ダ･ヴィンチ電子ナビより）