本当はエロい!? 細田守監督作品

公開日:2012/8/3

 公開初日から2日間で4億に迫る興行収入を叩き出すなど、大ヒット中の『おおかみこどもの雨と雪』。おおかみおとこに恋をした花が子どもを授かり、その子ども雪と雨が成長していく過程を描いた家族の物語だ。

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 そんな映画の意外な見どころを、監督の細田守が『週刊プレイボーイ』(7月23日発売)のインタビューで語り、話題を集めている。その見どころとは、花の農業シーン。理由は、エロいから!?

 監督いわく、穀物の実りを願う農作業は「エロスを発散する場所」で、あのシーンは特に服装にこだわって作られたそうだ。軍手やもんぺではなく体にフィットしてお尻が見えそうなものを描くため、なんどもスタイリストの伊賀大介と話し合った細田こだわりの1シーンになっている。

 「よーく目を凝らしていただくと、下着も見えるかも……。」とのこと。

 小さい子どもたちにも人気で、家族連れで見るような作品に、そんな隠されたエロシーンがあったとは! これはもしや過去の細田守作品にもこだわりのエロいシーンがあるのでは?

 さっそく見返してみると、『時をかける少女』はとにかくミニスカートがエロかった。あんなミニで野球をしたり階段を猛ダッシュして飛んだり。タイムリープでは必ずゴロゴロ転がって壁にぶつかるのに、その拍子に落ちてくるものやスカートの裾でうまく隠れて絶対にパンツは見えない。見えそうで見えないのが気になって、タイムリープする度パンツをチェックしてしまった。これじゃ話に集中できないよ!

 『サマーウォーズ』では、主人公の健二にとって憧れの先輩・夏希が、2才の女の子・加奈の体をふくために全裸で脱衣所から出てくるシーンがある。バスタオルで隠れてはいるものの、それを見た健二は真っ赤になって顔を覆う。夏希はあわてて脱衣所に引っ込み、今度は胸を覆ってそっと顔を出すのだが、ここは細田守も絵コンテで「裸の肩と濡れ髪だけでも充分エロい」と書いているイチオシシーンだ。

 また、『サマーウォーズ』に登場する中学1年生の少年・佳主馬は、ショタ萌えたちから熱烈な人気を集めたが、細田自身も過去のインタビューで佳主馬を「色っぽい」と語っている。

 「やっぱり描いていても思うよね。十二歳くらいの子の妙な色気って言うのはさあ……手足が妙に長くて、細くてさ、それで変声期でさ。変化の瞬間って、実はすごく魅力的」

 ネット上では、「ショタの心がわかっている!」と定評(!?)のある細田作品。それはきっと、生命の輝きともいえる成長期の魅力を、独自の視点で描いてきたからこその人気なのだろう。

 『週プレ』のインタビューでも、農作業だけでなく、子育ても、人の成長も、人生はエロス抜きで語れないと細田は話す。エロを単なるエロで終わらせず、“エロス”という幅広い視点で捉えることで生まれる物語の奥行き。『おおかみこどもの雨と雪』で、ぜひその深い世界観を体験してほしい。