合コンでも披露!? 佐藤健のマイブーム

芸能

公開日:2012/9/13

 公開からわずか12日で観客動員数130万人を突破し、興行収入も国内1位の16億3000万円を記録するなど大ヒット中の映画『るろうに剣心』。なかでも主役の剣心を演じた佐藤健はハマリ役と高い評価を集めている。

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 そんな佐藤が最近ハマっているというのが、友人とクイズを出し合うこと。

 いわく「友だちとクイズを出し合うのが、マイブーム」「撮影中も今もクイズがマイブーム」などなど『InRED』(宝島社)や『Seventeen』(集英社)、『YOMIURI ONLINE』をはじめあらゆるインタビューでクイズについて熱く語り、『しゃべくり007』『5LDK』などのバラエティでは共演者に出題するほど。

 これほどまでに佐藤を夢中にさせているのが、“水平思考クイズ”なるものだ。佐藤いわく「FBIの入門テストにも使われている」というこの水平思考クイズとは、一体どんなものなのだろうか?

 たとえば、「ある男は4万ドルの価値がある本を持っていたが、自らそれをばらばらに引きさいて、ゴミとして捨ててしまった。なぜだろう?」という問題。回答者はこれに対して「男は自分の利益のために本を捨てた?」や「男は本を捨てることによって、法律を破った?」など、出題者が「はい」「いいえ」「関係ありません」の3つで答えられるような質問をすることができる。“水平思考クイズ”とは、それをヒントに答えを導き出していく推理クイズなのだ。

 そうやって導き出されるこの問題の答えは「男はその本を2冊持っていた。そのうちの1冊をばらばらにして捨てることによって、本の価値をさらに高めようとしたのだ」というもの。一見「ずるい」とか「単なる屁理屈」とも思えるかもしれないが、このように与えられた枠組みや既成概念にとらわれず様々な視点から問題を解決する力を水平思考=ラテラルシンキングという。

 この水平思考を鍛えるための本で有名なものがポール・スローンの「ウミガメのスープ」(エクスナレッジ)シリーズで、現在第4弾まで刊行されている。1冊に80を超える問題が載っており、上記の問題もこの『ウミガメのスープ』から紹介したものだ。ほかにもこの水平思考を実際のビジネスに活かすことを目的に書かれたビジネス書『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』(木村尚義/あさ出版)や推理クイズだけでなく、図系パズルや連想ゲームなど幅広い問題が収録された『水平思考力養成パズル』(チャールズ・フィリップス:著、後藤泰子:訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン)などもある。

 これは発想の枠を広げる考え方を養うものなので、本によっては答えがひとつではなく、いくつもあるものもある。常識や前提を疑い、新たな組み合わせを見つけてみたり、何にもとらわれない自由な発想をする力。この能力を鍛えることで物事がもっとよく見えるようになり、今まで考えもしなかった斬新なアイディアや解決策が出てくるようになるそうだ。

 実写化が発表された際、多くの人が「ありえない!」「不可能だろう」と危惧した『るろうに剣心』。佐藤はそんな既成概念にとらわれた反応を知りつつも、それに惑わされることなく映画を見事大ヒットに導いた。あの佐藤健の繊細な演技力の裏側には、クイズで磨かれた自由で大胆な発想力が関係しているのかもしれない!?