岡田准一、あのコンプレックスをついに克服!?

芸能

更新日:2012/9/14

 アニメ映画化に続いて、実写映画化も決定した有川浩の大人気作『図書館戦争』(角川書店)。主演には榮倉奈々岡田准一が選ばれたが、このキャスティングにはファンからも「納得!」の声が挙がっている。

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 『図書館戦争』は、「メディア良化法」なる法律により検閲が合法化され、武力も辞さない超法規的な言論弾圧まで行われている近未来の日本が舞台で、検閲から本を守るために組織された「図書隊」内の特殊部隊に配属された女の子・笠原郁が主人公。郁の成長、そして教官である堂上篤との恋愛模様を描いたストーリー。物語の見せ場となるのはアクションシーンだが、ファンの期待が集まっているもうひとつのポイントは、有川作品らしい小気味よい会話の応酬だ。身長170センチの新米隊員・郁と、165センチの鬼教官・堂上の“デカ女×チビ男”カップルが繰り広げる罵倒劇が、ツンデレ好きから「たまらない」と熱い支持を得てきた。

 今回の映画のキャスティングはその意味でもおおいに期待がもてそうなのだ。デカ女の郁を高身長の榮倉が、背が低いのにオレ様の堂上を岡田が演じ、榮倉が岡田のことを「チビ!」と罵る。いったいどんな感じになるのか、今から楽しみでしかたがない。

 しかしそう考えると、今回、岡田がこの役を引き受けたことには改めて感心させられる。岡田といえば、『永遠の0』(百田尚樹/講談社)の主役に抜擢された際、「僕ではイメージが違うと思ったんです。原作の宮部は背が高いし、他にもいろいろ違う」とコメントするなど、身長が低いことを気にしている発言が目立っていた。

 いや、岡田に限らず、男性俳優や男性アイドルの身長については、一種のタブーのように語られることも多い。「あの人気アイドルは、シークレットブーツを着用しているのでは?」「あの俳優は高身長の女優とは共演NGらしい」などなど、都市伝説を数え上げるとキリがないほど。ともすれば、演じる役の幅を狭めることにも繋がりかねない話である。それが、今回の岡田は劇中といえ、女性から「チビ!」と罵られるような役を演じるのだ。ついにコンプレックスを克服したのか、はたまたあの発言じたいが『図書館戦争』への伏線だったのか……。

 いずれにしても、低身長を武器へと変えた岡田には、あらためて俳優としてのプロ根性を見せつけられた格好だ。映画化決定時には、「原作ファンの母にも喜んでもらえると思います」とコメントを発表した岡田。振り切った演技で、お母さんともども、愛読者を唸らせる名演技を大いに期待したい。