こんなインチキ占い師にはご用心!

マンガ

公開日:2012/9/22

 少し前のオセロ中島知子の騒動でも占い師の存在が大きな話題になったが、それでも占いが好きという人は少なくないだろう。フィクションの世界でも占い師が活躍する作品はけっこうある。

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 イケメンにせ陰陽師・安倍祥明とキツネの耳と尻尾を持つ少年・瞬太のコンビがほんわか事件を解決する「陰陽屋」シリーズ(天野頌子/ポプラ社)。ほかにも『SKET DANCE』(篠原健太/集英社)や『イヤになるほどヒミコなヤンキー』(相原あきら:著、堀 愛里:イラスト/アスキー・メディアワークス)、『クロサギ』(黒丸、夏原 武/小学館)や『霊能力者 小田霧響子の嘘』(甲斐谷 忍/集英社)など、占い師、しかもインチキ占い師が登場する作品は少なくない。そこで、そんなインチキ占い師に騙されないために、彼らの特徴を探ってみた。

 まず、やたらと丁寧な言葉遣いで、見た目も優しげな人。そのくせ、自分にバツの悪いことがあったりインチキがバレそうになると途端にバカにした口調や汚い言葉で罵ってきたりする人には気を付けて。「陰陽屋」シリーズの祥明や『クロサギ』に出てくる鏡見理などはまさにこのタイプ。その見た目に騙されないように。

 そして、占い師がよく使う技術に、相手と会話する中で情報を聞き出す“コールド・リーディング”と事前に得た情報を利用する“ホット・リーディング”の2つがある。

 “コールド・リーディング”は相手と会話をしながら癖や心理状態を観察し、反応を見ながら情報を聞き出すやり方だ。また『SKET DANCE』の水神氷見子のように部下を使って聞き込み調査をしたり、『クロサギ』のように情報屋からあらかじめ情報をゲットしておいたりするのは“ホット・リーディング”の1種である。この2つを駆使しているからインチキというわけではないが、とくにインチキ占い師は相手に自分の言うことを信じさせるためにこの2つを組み合わせて用いることが多い。会話には要注意だ。

 さらに占いを信じさせるため、化学薬品などを使う人もいる。『陰陽屋』では金属を入れると泡立つ塩酸のようなものを使っているし、『小田霧響子の嘘』ではエタノールを使って油性ペンの滲み具合を変化させたりしている。そうやって目に見えるかたちで異変を感じさせることで、より信ぴょう性をまそうとするのだ。

 そして最も危ないのは「あなたは〇〇しないと不幸になる」と言ってくる人。そんなことを言いながら『小田霧響子の嘘』に登場する霊媒師・佐伯志津子のように「でもこの1本15万のペンダントを買えば大丈夫」と言ってモノを売りつけてきたり、『イヤになるほどヒミコなヤンキー』のイケメン占い師・坎面居士のように大金をせびって「お金を払いに来ないと不幸になる」などと言ったりする人を絶対に信じてはいけない。

 最後の1つはわかりきったことかもしれないが、占いにしか頼れないほど弱っているときはついつい信じてしまうものだ。仮に占いに頼るときが来ても、信じすぎないことがポイントだろう。その点、シリーズ第4作『よろず占い処 陰陽屋アルバイト募集』が9月5日に発売されたばかりの安倍祥明ぐらいゆる~いインチキなら、少しぐらい騙されてみてもいいのかも?