文化系女子に大人気! 星野源に学ぶ「非モテからモテへの変身術」

芸能

更新日:2012/9/28

  いま、文化系女子から絶大な人気を誇る星野源。人気バンド・SAKEROCKを率い、さらには大人計画で俳優としても活躍。『ダ・ヴィンチ』でも11月号から人生相談エッセイ「星野源のだまって俺についてこい」がスタートするなど雑誌で多数の連載を抱え、その文才にも注目が集まっているが、男子はもちろんのこと、女子からの支持率が高いことでもよく知られている。9月12日に発売された人気モデル・菊池亜希子が責任編集するムック『マッシュ』vol.2(小学館)でも、星野を「男子師匠」に選任。菊池が星野に“弟子入り”する対談が行われている。

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 この対談のなかで、「“かっこいい”って言われるために、何かをやってますか?」という質問を投げかけられた星野は、「中学生の頃は長髪で眼鏡をかけて、わかりやすくオタクでした。しかもクセっ毛で朝起きたらモーツァルトのようで」と、“非モテ”の過去を告白。「あまり顔に特徴がないんで」と本人が認めるように、たしかにイケメンというよりは“近所をよく散歩している、やさしそうな青年”的な風貌だ。では、一体どうして星野はここまでモテるのだろうか?

 その理由の一端が垣間見えるのが、『ミュージシャン×芸人の、本音対談 深ボリ』(マガジンハウス)に収められたチュートリアル徳井との会話だ。徳井によれば、彼の周りの女性にも星野は人気があるらしく、星野の魅力を尋ねてみたところ、「笑顔がかわいい」という意見が返ってきたそう。しかし、星野は「僕、笑えるようになったの、わりと最近で」と言う。

 なんでも、小さなときから“笑い”を表に出せなかったという星野。バラエティ番組を観て面白くても「声の笑いとして出てこなくて」と話すほどで、その根の深さを漂わせている。
「小学校の1年生ぐらいから「学校に行って帰ってくるたびに顔が暗くなっていった」って親が言ってて。いわゆる社会的な場所に、なじめなかったんですよ。あんまり人とコミュニケーションもとれなかったですね」

 中学時代も、芝居や音楽をやっているとき以外は「青春って感じがあまりなかった」。そこで無理にでも笑うことを実践するようになったらしい。
「とにかく嘘で笑ってたんです、ハハハハって。そしたらだんだん気持ちが追いついてきたのか、笑うことができるようになったんです」

 チャームポイントである“笑顔”が生まれるまでの、隠された苦労。このエピソードにも女子から人気を集めるヒミツがあるように思えるが、その点を徳井は「叩き上げの笑顔ってことですね」と鋭く分析。
「なんの苦労もなくしてる笑顔じゃないわけじゃないですか。もしかしたらそういうのって人に伝わるのかもしれないですね」「チャラチャラした笑顔じゃないなとか、そういう部分が、特に女性の母性をくすぐったりとか、そういうのがあるんじゃないですか?」
と、星野に惹かれる女子たちの心理を見事に推理している。

 以前、AVライターの雨宮まみは、『音楽と人』(音楽と人)の連載で、星野がモテる理由として“草食系なのにちゃんと性欲がある”点を挙げていた。この徳井との対談でも好きなAVについて話に花を咲かせているが、見た目の“好青年”っぷりのせいなのか、下ネタも不思議と生々しく感じないのだ。

 深みのある笑顔と、見た目とのギャップ。ややこしい自意識のもとに成り立つ文化系女子たちは、星野のこんな“複雑系”な部分にぐっと心を引き寄せられてしまうのかもしれない。