「向井理みたいな息子が欲しい!」お母さんにオススメの本

出産・子育て

公開日:2012/10/28

 現在、上演中の舞台『悼む人』。人の死を“悼む”旅を続ける主人公に向井理、そんな息子の帰りを待つ母役を伊藤蘭が演じているのだが、それと合わせて『文藝春秋』11月号ではふたりの対談を掲載。そこで、向井が“母の嫉妬”について語っている。

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 対談によれば、「実は、出演作のなかで母親役の女優さんとの芝居があるたび、実の母が嫉妬するんですよ」と言う向井。その理由は、「“テレビではお母さんにこんなにやさしいのに、プライベートでは何で全然連絡してこないのッ”って。ちょっと一瞬、困惑するときがあります(笑)」とのこと。実際、あまり実家に帰っておらず、電話での話も長くなりがちなため、「ゴメンと思いながら手短に済ませて」いるそう。

 しかし、これほど多忙でありながら、電話やメールで母を気にかけるとは、立派なもの。逆にマザコン過ぎないのもポイントが高い。その活躍ぶりには母上もさぞ自慢の息子であるはずだ。むしろ「私も向井くんのような息子を育てたい!」と嫉妬してしまうお母さんも多いことだろう。

 立派な息子になってほしい。母親にとってこの思いは強いらしく、最近では男の子限定の“子育て本”が数多く出版されている。母親にとって、異性である男の子の子育ては未知の世界。「どうしてケンカばかりするのか」「なぜ飽きっぽいのか」と謎が多いこともあるが、「もしも結婚できなかったら……」「オタクになってしまったらどうしよう」という現代的な悩みも拍車をかけ、子育て本に助けを求めているようだ。

 『男の子をダメにする母親 伸ばす母親 新・男の子を伸ばす母親は、ここが違う!』(松永暢史/ワニブックス) によると、“関係が密着しすぎていないか”が、子育てでは重要なポイントになるという。とくに男の子の場合、“逞しさのない草食系”や、「自分の思い通りにならないことがあると、他人や社会のせいにする」自己中心的な性格になるのも、原因のひとつは「母子密着」にあるそう。まずは“息子の世話焼き女房化”していないかを確認する必要がありそうだ。

 また、男の子がハマりやすいテレビゲームも、本書によれば「ドーパミンが出過ぎる状態が続き、反応が鈍くなり、ちょっとした刺激には反応できなくなってしまう」という。逆に、「男の子を活性化させる近道」は、なんと、たき火! モノを壊すのが好きな男の子にとって、紙や木が火のなかで壊れるさまは「カタルシスを与えてくれる」らしい。テレビゲームから離れない息子を持つ人は、この秋、たき火でレジャーもいいかも?

 一方、テレビでもおなじみの“カヨばあちゃん”こと久保田カヨ子の著書『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』(久保田カヨ子:著、久保田 競:監修/ダイヤモンド社)は、歩くフォームや転び方など「運動する」ことから、落書き、工作といった「手を使う」ことなど、具体的な動作が男の子の脳にどう影響するかを解説。すぐに始められることばかりなので、実践書としては入りやすい1冊だろう。

 ちなみに、カヨばあちゃんが子育てでいちばん苦労したのは、「息子たちへの怒りの感情を抑えること」だったそう。カヨばあちゃんいわく、「育児は育児書のとおりにうまくいかないもの」。たとえ結婚できなくても、オタクになっても、本人が幸せならいいじゃないか――そんなふうに“覚悟”しておくことも大事なのかもしれない。