高校生、戦国武将にネコまで! 変わり種のホストクラブ続々登場

マンガ

更新日:2012/11/5

 ホストといえば、長髪で髪型を盛っているナルシストだったり、ジャラジャラしたアクセサリーで着飾ったチャラい感じのイケメンが思い浮かぶ。しかし、そういう男子が好きな女の子ばかりではない。もっといろんなタイプのホストがいたらいいのに……! マンガなら、そんな願いを叶え、典型的なホストのイメージを覆してくれるホストクラブがたくさん登場している。

advertisement

 例えばアニメ化、ドラマ化もされた人気の少女マンガ『桜蘭高校ホスト部』(葉鳥ビスコ/白泉社)。このホストクラブ、なんと高校生が学校内で運営しているものなのだ。しかも、暇を持て余した学生のお遊戯というからさらに驚き。本来なら、いかに指名をゲットしてお金を稼ぐかというのがホストの醍醐味なのに、接客料も指名料も飲食代もタダなのだ。そして、肝心のホストは王子様タイプからクール系、ショタ、双子まで幅広いタイプを網羅。ケーキを焼いてきたので食べてという女生徒には「君が食べさせてくれるなら」と応えるなど、女心もよくわかっているのだ。高校生がホストクラブ気分を味わうには、最高の場所だろう。

 そして、10月17日に4巻が発売された『なごみクラブ』(遠藤淑子/竹書房)は、会員制のホストクラブが舞台なのに、全く敷居の高い感じや近寄りがたい雰囲気はない。むしろ、すごく庶民的なのだ。赤ちゃんからおばあさんまで様々なタイプの人がやってくるこのホストクラブでは、お客さんにくつろいでいただくことをモットーにしている。お客さんに対してまるで自分が本当の孫であるかのように接するホストや、父親のように口うるさく説教するホストからもわかるように、本当に“家”にいるような気分を味わえるのだ。さらに、オーナーから「ホストをクビにするくらいなら自分の臓器を売るようなヤツ」と言われるほど、お人好しでホスト思いのマネージャーもいる。そんなスタッフ思いでアットホームなホストクラブなら、心から癒されること間違いなし!

 また、戦国みたいな時代でホストクラブを始める『戦国ホスト倶楽部』(松永 冴/新書館)なんてものもある。そこでは戦国武将をモチーフにした人々がホストとして働いていて、お酒を作ってくれるのも千利休をモチーフにした利休という人物。ホワイトデーにはうさ耳をつけて城内を白で統一したり、ホストたちが鎧や甲冑をまとって接客するコスプレデーなんてものも。いくら演技でも、鎧姿で背中に弓矢を刺し「死ぬ前にドンペリが飲みたかった…」なんて言われたら、そりゃあお客さんもドンペリいれますよ。なんだか、ホストクラブというよりコスプレ喫茶のようだが、こんなホストクラブも楽しそう。そして、何よりもあの大阪城がドピンクでピッカピカのキラキラなホストクラブになるというのだ。それだけでも行ってみる価値はあるはず。

 さらには、ホストが全員猫という『猫のホストクラブ』(黄島点心/ホーム社)まで登場。No.1イケニャン(イケメンの猫)の蘭や美しいけどドSの黒猫・饗夜、ブサイクなブチョウなど、いろんな猫が集結。そんな彼らは「俺がなぐさめてやろうか?」と言って声をかけ、女性をホストクラブへ誘う。そこで肉球を触らせてくれたり、一緒にトークを楽しむのだ。優しく慰めて励ましてくれたかと思えば、次に来店したときにはそっけなくなったり、ネコの気まぐれさも発揮。それでも、仰向けに寝転がって「ホラッもふってもいいんだぜ」とか「かわいいね!! なめていい?」なんて言われたら、もう彼らのトリコ。客をメロメロにさせる腕前は、本物のホスト顔負けなのだ。こんなホストクラブなら毎日でも通いたい!

 次に新しく登場するのは、おじさんやメガネ男子ばかりのホストクラブだろうか? スーツじゃなくていろんな制服を着たホストや、オタク趣味全開のホストクラブがあってもいいかもしれない。ちょっと考えただけでも妄想が膨らむ。こんなふうに、リアルでもいろんなタイプのホストが増えれば、もっと需要が広がるかもしれない。