チキンラーメンがチキンカツに!? 袋めんの21世紀的食べ方

食・料理

更新日:2012/11/19

 世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」が誕生して約半世紀。最近では「まるで生麺のよう!」と評判の「マルちゃん正麺」が2億食を突破し話題に。カップめん市場の攻勢にも負けず、袋めんはいまも“国民食”として親しまれている。

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 そんななか発売されたのが、企業とコラボしたレシピ本『日清食品のラーメンレシピ おなじみの袋めんが大変身!』(日清食品株式会社:監修/小学館) だ。「チキンラーメン」に大根おろしやしょうが、ねぎを乗せたり、「日清ラ王 味噌」に刻み海苔と粉チーズをトッピングしたりと“絶対外さない”ちょい足しレシピも豊富なのだが、なかには「大変身しすぎ!」とツッコんでしまいそうな斬新レシピも。

 たとえば、「日清ラ王 醤油」の麺をたっぷりの湯で煮たて、そのあと湯切りし冷水でしめ、付属の液体スープとごま油などで和えたニラ、鯛の刺身を混ぜ合わせた中華風冷麺。インスタントラーメンの基本である“あったか~い”食べ方ではなく、冷たい汁なし麺に変えてしまうのも定番外だが、お刺身を加えることで「インスタント=安上がり」の常識を覆している。

 さらに、「日清のラーメン屋さん ちゃんぽん シーフード風味」の麺をパスタに見立て、湯切りしたあとにオリーブオイルやにんにく、トマトと一緒にフライパンで和えたトマトソースパスタ風ラーメンや、いつもより少量の湯でほぐした「チキンラーメン」に千切りレタスとトマト、チーズ、ケチャップやチリペッパーで炒めた牛ひき肉をのせた「チキンラーメンのタコライス風」。同じく「チキンラーメン」をケチャップで炒り、卵でくるんだ「オムチキンラーメン」など、ラーメン外のメニューに華麗に化けたレシピも盛りだくさん。

 しかし、驚きなのは“ラーメンをおかずにする”レシピだ。湯切りした「出前一丁」の麺に、粉末スープと卵、小麦粉、水、しらす干し、長ねぎを加え、フライパンでカリッとするまで焼いた「ラーメンチヂミ」や、「チキンラーメン」をささみ肉で巻いてフライにした「チキンラーメンカツ」は、アイデアの枠を超え、袋めんのオールマイティさを裏付けた画期的レシピだろう。

 カップめんとは違い、アレンジの幅が広がるのが袋めんの魅力。お決まりの“ネギ+卵”も十分においしいが、チャレンジ精神であなただけの味を見出してみてはいかがだろうか。