おそろしい子…! 『「ガラスの仮面」 名台詞カルタ』が話題

マンガ

更新日:2012/11/10

 今、Twitter上では、さまざまな“死亡フラグ”を集めてカルタにした「死亡カルタ」が大人気。しかし、マンガファンならば、カルタと聞いて思い浮かべるのは……そう、10月5日に発売された『「ガラスの仮面」名台詞カルタ CD付き』(美内すずえ:監修/白泉社) だ。

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 ご存知でない方のために説明しておくと、このカルタは『別冊 花とゆめ』(白泉社)誌上において、ファンから『ガラスの仮面』の名台詞を募集。そこから厳選を重ねたものをカルタにしたものだ。

 カルタといえば文字札・絵札ともに、あいうえお…の50音に該当した札があるのだが、このカルタは48枚しかない。そのうえ「あ」からはじまる札は5枚もあり、「お」からはじまる札は6枚もあるといったぶっ飛びぶり。それらも名台詞を集めたカルタということなのでしかたないが、お手つきには注意が必要である。

 また、親切にも札読み用のCDが付いているのもうれしい点。しかも、メインの読み手は清水ミチコときたものだから、期待は高まる一方。さらに、1枚限りのスペシャルな読み手には、ドラマ版でもおなじみの安達祐実と野際陽子に、杏、京本政樹、ケンドーコバヤシ、川平慈英、松本幸四郎といった濃い面々が登場。ここまでの豪華キャストを集められるのも、『ガラスの仮面』ならではなのかも。

 そして、札読み用のCDを使わないというもったいないプレイをする人々のために、読み札にはちゃんと月影先生からの読み方アドバイスが載っている。これもまた、かなりのはっちゃけ具合! たとえば月影先生の回想シーンの名台詞「ああ…! わたしの手はまだ先生とつながったままです…! 一蓮先生…!」の読み札には、「涙のひとつでも流すつもりで…そこ! 鼻水までいりませんよ!」というお言葉が載っている。さすが月影先生、厳しいお言葉である。また、舞台に穴をあけてしまったマヤを助けた紫のバラの人・速水真澄の名台詞「今はただ眠れ…目覚めれば…おそらく地獄が待っている…!」では、「夏休み最期の日、手つかずの宿題を思い浮かべて、さあ!」というお言葉をいただける。あまりにも具体的すぎて、鬼気迫る読み方ができそうだ。ほかにも「土俵際で寄り切られるイメージです。さあ! はっけよい!」や「足が地面についてない感覚で…。不可能とは何です!? 不可能とは!」など、月影先生のアドバイスはとことん暴走。これだけでも十分楽しめるほどだ。

 もちろん絵札には、数々の名シーンが掲載。速水真澄が「ああ…! もう…だめだ…!!」と言ってるだけの絵札なんて、ファンには感涙モノ。実際にやってみると、読み手が声をあげるたびに名シーンを思い出し感動してしまうが、なぜか同時に心の奥から笑いも噴出すること必至の1品だ。ぜひ、かるたウィナーには、月影先生よろしく「……おそろしい子!」と褒めたたえよう。

 ただし、やはりというべきか、実戦ではお手つきが頻繁に発生するので、トライする人は気をつけて!