オバマも大失敗!? 贈り物の常識・非常識

暮らし

公開日:2012/11/16

 年末も近づき、そろそろクリスマスにお歳暮とプレゼントのシーズンがはじまるころ。しかし、人への贈り物には失敗もつきない。

 先日、再選をはたしたアメリカのオバマ大統領も、そんな失敗経験者のひとり。2009年、当時イギリス首相だったゴードン・ブラウンから、大統領の書斎机にも使用されたこともあるイギリス軍艦の板でつくられたというペンホルダーを贈られたオバマ。なんともセンスに溢れた逸品だが、オバマのお返しの品はなんと、アメリカの古典傑作映画のDVD25本セットという、深夜のテレビ通販的なセレクトだったのだ。しかも、このDVD、北米向けのリージョンコードだったため、イギリスでは再生できないものだったという話も。これにはイギリス国民も大激怒。とくに、ブラウン首相は片目を失明していたことを考えると、あまりに配慮が足りない贈り物だったと言わざるを得ない。

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 オバマのような失敗はしたくない! そんな人のために、お歳暮の基本マナーを伝授しよう。まず、『贈り方のマナーとコツ』(岩下宣子、伊藤美樹/学習研究社)によると、お歳暮は12月初旬から25日ごろまでに到着するよう贈ること。金額は、親戚や知人には3000~4000円、仲人やお世話になっている上司には5000円前後、特別にお世話になった人には5000~10000円が目安だ。贈るものは、基本的に「もらう側には人気が高い」商品券や、「どの家庭でも必ず使う」調味料、「日持ちがする」コーヒーやお茶類、「生活必需品」である洗剤などの日用品が定番。好きなものを選べるカタログギフトも人気だ。また、お正月に役立つ毛ガニや数の子、イクラ、ハム、ソーセージといった食品も喜ばれるはず。この場合は12月30日までに届くように手配しよう。「定番品は安心だけど個性がないし……」と考える人は、オーガニックなオイルやフェアトレードコーヒーのセットなど、そのチョイスでセンスを出してみるといいだろう。

 また、『「贈り物美人」になるマナー術―冠婚葬祭・お中元・お歳暮』(近藤珠實:監修/オレンジページ)には、「贈ってはいけないもの」の項目も。本書によれば、お酒を控えている人へお酒を贈ることや、食事制限中の人に食べられない食品を贈るのはNG。さらに、「相手の仕事上で競合する会社の製品」もタブーだ。あと、生鮮品を贈る場合は、事前に先方へ品物の到着日を確認したり、早めに送り状を出して発送を知らせること。

 最近では、さまざまな産地の逸品が通販可能なので、そうしたなかから選ぶのも楽しいはず。しかし、趣向を凝らしたものや趣味が分かれるものについては、相手の好き嫌いや事情をよく知ったうえでプレゼントしよう。なかでも、最近は贈り物の際のサプライズ演出がブームだが、驚かせたり喜ばせたいという思いが強すぎると、相反して相手がドン引きすることもあるので要注意! くれぐれもオバマの二の舞にはなりませんように。