男と女(人間)、過去と未来(時間)、近接と遠望(空間)、万物の間に働く宇宙からの招待

更新日:2015/9/29

重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 幻冬舎
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:BookLive!
著者名:大栗博司 価格:903円

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なぜ男と女は、引かれ合い重なるのでしょう? なぜ恋に落ちると、時空は縮まるのでしょう? なぜ愛が満ちると、体重は深まるのでしょう? あなたの恋愛観も、気になる人との関係も体重も、実は、宇宙を支配する力の仕業だったのです…。宇宙からあなた(人類)へのラブレター。その不思議な正体状(招待状)を覗いた瞬間、時空は歪み、恋に落ち、重なりたくなる!? こと必死なのです。

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宇宙からのラブレター(招待状)。覗いた瞬間、恋に落ち、誰かと重なりたくなる!? 正体。それこそが、宇宙を支配する力。そう、わたしたち宇宙中のすべてのものを支え配られる力が「重力」なのです。

「重力」。
OLは体重こそが、恋愛の謎を解く鍵と説き、ノーベル賞級の物理学者たちは、この重力こそが宇宙の謎を解く鍵であると説き、この本を読んだ拙者藤井は、この重力こそが、○と○の間に働く不可視な力の謎を解く鍵だとみたいのです。

男と女。
時間と空間。
過去と未来。
ミクロとマクロ。
存在主体と観察事象。
始源と終端。
○と○…

「重力」とは、「○と○を重ねる力」のことである。本書を読み進めるほど、そう思えてくるのです。

アリストテレスとニュートン。
ニュートンとアインシュタイン。
アインシュタインとホーキング。
物質と反物質。
粒子と反粒子。
エネルギーと暗黒エネルギー。
宇宙探索と地下観察。
極大宇宙論と極小素粒子論。
相対論と量子論。
超ひも理論と○。

男と女のように、一見、対立矛盾する「○と○」の価値観・観念・理論も、一段次元を高め、重ねるように統一すると、あら不思議! 昨日までの景色(世界像)が、まったく違った物に見えるというのが、人類の性であり、宇宙からの招待(正体)だと思うのです。

地球中心に天体が動く天動説から、太陽中心に地球が動く地動説。かつて、コペルニクス的転回した人類は、宗教観も人生観も恋愛観も、大きく転向したと言われます。

そして今、新たな宇宙観、世界像へ私たちをいざなう「○と○の重なり」(統一理論の発見)の機会が迫っているのです。

重力の理解に革命をもたらしたアインシュタインの相対論から始まり、ブラックホールやビッグバン、ホーキングのパラドックス、さらには究極の統一理論とされる理論にいたる、過去百年間の物理学者たちの冒険。そして「第三の黄金時代」を迎えようとする最新の重力研究のドキドキ感。

宇宙からのラブレター(招待状)を開封すれば、あなたの恋愛観は重力で歪み、重なりたくなるはずです。なにせ、最先端の宇宙物理論の名前は、「超ひも理論」…からみ重なり合いそうでしょ。


ガリレオ・ガリレイは、天井から吊り下るシャンデリアの揺れ方から、「振り子の等時性」を発見した。ニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て、「万有引力」をひらめいた(本当は作り話)。アインシュタインは、光の曲がりに、光では見えない重力源「暗黒物質」の存在を予言をした。影が響くと書いて「影響」。宇宙からのラブレターの正体を受け取ったものたちは、皆、その宇宙の影に響いていたのだ

宇宙の始まりを見るには、遠くを見ればいい。宇宙の遠くを見るには、地球の地下深くで見ればいい。光では見えない重力波は、重力粒子の観察は、私たちの足下を見つめる事から始まる。なんだか、宇宙研究は、外に向かうのではなく、内に向かうのである。深い

湯川秀樹さん(中間子理論)。朝永振一郎さん(くりこみ理論)。小柴昌俊さん(ニュートリノ観察)。小林誠さん・益川敏英さん(CP対称性の破れ)。南部陽一郎の「弦理論」。そして著者、大栗博司さんの「超弦理論」。日本の素粒子物理学、宇宙物理学への貢献は、世界をリードしている。なぜ日本人は、宇宙からの招待を受け取るのか? 「科学には国境はないが、科学には祖国はある」というパスツールの名言の如く、東洋の島国の叡智にこそ、宇宙の「影なる響き」を感知する鍵があるのかもしれない